ME book

□U
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「まてっつってんだろダメツナがぁ!」

ガウンガウンッ

「ヒィィ!落ち着けってー!」

また今日が始まった。
窓をあけ風を屋敷に取り込む。真っ白なカーテンが揺れ何とも気分がいい。
テーブルクロスも変えシワひとつない世界にする。
あぁ、なんて清々しい朝なのでしょう。
汚れひとつない新品同様の壁が穴だらけになっていくなんて。

「逃げんな!」

ガウンガウンッ

「だったらしまえよ!」

目の前を青年が通り過ぎ次に少年が通り過ぎようとした瞬間

『はい、そこまで』

少年の襟首を掴み銃を取り上げる。

『おはようございます坊ちゃん』

「邪魔をするな」

『朝食の後にエスプレッソをお持ち致します。宜しいでしょうか』

「……チッ」

『では後ほど』

顔をしかめたままソファーに身を沈めた主。

彼の名はリボーン。

この屋敷に住む数人いる主のひとりであり最強のヒットマン。
わずか9歳にしてありながら銃を片手に暴れまわる非常識…

「今何かいったか?」

『今日は格別にお肌の張りが宜しいと思いまして』

「フッ…当然だ」

扱いが簡単で助かりますお坊ちゃん。

「すまないリアス、助かった…」

『おはようございます綱吉坊ちゃん。朝からお疲れ様です』

疲れきってリボーンの向かいのソファーに座る青年。

彼は沢田綱吉。

リボーンの生徒さんです。17歳という若さでボンゴレファミリーのトップに立っているボス。
ただ執務を嫌いよく逃げ出しリボーンと追いかけっこというお遊びをしています。
困ったお方達です。

壁にのめり込んでいる銃弾に手で触れる。

あぁ…昨日壁紙を貼り替えたばかりなのに…。

『貼り替えたばかりなのに』

「……わるかったな!」


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