ME book

□X
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「あなたがあの噂のリアス?」

あの噂のって、いったい私はどういう説明をされているのですか…。
あとで綱吉坊ちゃんを問い詰めるとでもしましょう。

『噂はわかりませんがリアスは私です。これから坊ちゃんの執事として仕えさせて頂きます』

胸に手を当て頭を下げると、雲雀坊ちゃんは私の頭から足の爪先までジロジロとみてきました。
正直少し居心地が悪いです。

微笑む私と無言の彼。

リボーン坊ちゃんはいつの間にか屋敷の中へ入っていってしまいました。

…私を見捨てましたねリボーン坊ちゃん。

「ふぅん。なかなか…」

『…どうかなさいました?』

いきなり抱きついてきた雲雀坊ちゃんは私の腰に腕を回し、ベタベタと身体を触ってきました。

何なんですか?いったいこれは何なんです?

困惑する私に雲雀坊ちゃんはニヤリと笑いました。

「身体つきエロいね」

エロいのはあなたです
このエロガキ

「いたっ!ちょっと何で叩くの」

思わず雲雀坊ちゃんの頭めがけ拳を振り下ろしてしまいました。リボーン坊ちゃんがいなくて良かったです。

雲雀坊ちゃんを身体から引き離し私はニッコリと笑いました。

『叩いたのではなく殴ったのです』

「痛くて動けない。部屋まで運んで」

坊ちゃんは急にその場に座り込み上目遣いでこちらをみた。
あぁ、そんな所に座ったら服が汚れてしまう。

『足は動くでしょう?』

「動かないよ。何?執事のくせに主の言うこと信じられないの従わないの?」

正直あなたは信じられませ…おっと。口が滑るところでした。

『信じていますよ』

口先を上げて笑えば坊ちゃんは満足気に頷いた。

「早く運んで」

時間がもったない気がしてならない。我が儘な坊ちゃんだ。
私はしゃがみ雲雀坊ちゃんを抱き上げました。
所謂お姫様抱っこというものです。

しかし普通の方ならば男に抱き上げられているなど屈辱なのでは?
更に言えばマフィアの青年が大人しく抱き上げられ笑っているなど…

…実は女性、なんてことはありませんよね…?

細身ですし軽いですし、顔立ちも整っていますし。

「ワオ。…そんなに見つめられると照れるんだけど//」

何故顔を赤く染めるのですか?
両手で顔を隠す雲雀坊ちゃんがさらに女性らしく見えます。
これは…やはり女s

「リアス!雲雀坊ちゃんは正真正銘の男の子よ!オトメン万歳☆」

『どっからわいてきたんですか貴女は』

庭に植えられていた木の下から突然メイドのチェルが現れました。
何故かその右手には萌えと書かれた看板が握られています。

「萌えとBLをこよなく愛する私に不可能はないのよっ」

偉そうに腰に手を当てた彼女は興奮気味に仁王立ちした。
自重して頂きたいです。

「チェル、少しは…」

おや、雲雀坊ちゃんが困った顔をしていらっしゃいます。

そうですよね、自重して頂きたi

「空気読んでよね!」


…おや?


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