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【雪兎side】

「おや、目を覚ましましたか?」

千種は目を覚ました。千種はここにたどりついたとき出血多量で倒れたのだ。

「ボンゴレのボスと接触しました」

「雪兎から聞きましたよ」

『どうやら犬がやられたみたいだ』

「!」

驚いたように体を起こす千種だが骸によって止められた。まだ千種の体はボロボロだ。無理して起きる必要などない。

「相変わらず無愛想な奴ねー、久々に脱獄仲間に会ったっていうのに」

少女の声が聞こえた。

「へぇー貴方が雪兎ちゃん?思ってたよりずっとカワイいじゃない」

『どちらさん?』

少女の後ろには年齢のバラバラな男達がいる。
多分マフィアなのだろう。
てかボクはカワイい部類に入らないし、そもそもボクはこの人達を知らない。みんな何故か黒曜中の制服を来ている。

骸の指示なのだろうが流石に精神的に受け付けられないのが若干一名いる。
趣味か?骸の瞬間なのか?これには流石に耐えられない。

「彼らは援軍ですよ。もっと楽しむ為に呼び寄せました」

骸はそう言った。しかし千種はあまり興味なさそうだ。

『お仕事ってか』

「もちろん仕事にきまってんじゃない、骸ちゃんが一番払いいいんだもん」

少女が言う。そして壁に寄りかかっている男。彼は骸の影武者だった男だ。

「「……」」

次は双子。やけに長身だ。でも弱そうな感じがする。

「スリルを欲してですよ」

精神的に受け付けられない男。その肩に精神的受け付けられない男には似合わないほどの可愛らしい小鳥達がのっている。
有り得ない絵で気持ちが悪い。

「千種はゆっくり休んだ方がいい、ボンゴレの首は彼らにまかせましょう」

骸は動揺しているフゥ太を見て怪しい笑みを浮かべ笑った。






【優羽side】

「あの、ちょっと…!」

移動中僕の前を歩く沢田は皆を止めた。

「けっこう歩いたしちょっと…休まない?」

息が上がっているようだ。足も震えているのがわかる。

「そーだなオレ腹減ってきたぜ」

「ついでに飯にしましょうよ10代目」

「うん!」

それからは獄寺の見つけた古びたテーブルや椅子があるところで食事をとることになった。

「んじゃ寿司と茶を配るぜ」

「どきなさいよ山本武」

ビアンキが山本に張り合うように沢田に緑黄色野虫のコールドスープを差し出すが結局あれはポイズンクッキングだ。
あれは僕も遠慮したい。……誰かいるな。

僕はとっさに余っていた弁当を取りその場から離れた。

この殺気と空気の音波、彼女しかいない。途端にビアンキの持っていたスープは沸騰し始め爆発する。

「何なの!?このポイズンクッキング爆発したよ!?」

「私じゃないわ」

「ん?弁当が…!?」

「やべ!」

弁当も次々と爆発する。獄寺は建物に向かってダイナマイトを投げつけた。煙が上がるなか現れたのは…

「ダッサイ武器、こんな連中に柿ピーや犬は何を手こずったのかしら」

M・Mだ。

「貴方が優羽ちゃんね?雪兎ちゃんはカワイいけど優羽ちゃんはカッコイいいわね」

『M・M、今日は骸達の援軍かい?』

「そうよ」

M・Mがよく黒曜中の制服を着たなと思う。
僕の隣では騒ぐ沢田と焦る山本、獄寺。
確かに敵と言われてたのは3人組だと言う情報だ。新たな敵の出現に驚くのも無理はない。

「私だって骸ちゃんの命令じゃなきゃこんな格好しないわよ、しっかしあんた達マフィアのくせにみずぼらしいかっこしてんねー」


そう言えば沢田達は私服だ。
と言う僕は黒曜の制服なのだけれど…。

「あー…さえない男見てると悲しくなってくる、男は金よ、やっぱりつきあうなら骸ちゃんか優羽ちゃんか雪兎ちゃんがいいわ」

僕らも入ってるんだ…。まあ金は確かにあるが。

「まーせーぜーうろたえなさい、私はあんた達をあの世に送ってバックと洋服買いあさるだけ」

その瞬間僕はとっさにその場を離れる。片手にある弁当が爆発したらかなりキツいからだ。
取り敢えず寿司を食べながら見学をすることにする。

M・Mの攻撃になすすべがない沢田達は物陰に隠れるだけ。近づくことが出来ないようだ。
それにしても…この寿司…美味しい。

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