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「…ーと、言うわけで正式に雪兎がファミリー入りだぞ」
『はぃぃい!?』
現在沢田家、綱吉、獄寺、山本のいるこの場で雪兎にとって衝撃的な宣告が下った。
「あきらめてなかったんだ…」
綱吉は今更かと溜め息をつく、だがどこか嬉しそうに困ったように笑う。
「やったなツナ」
マフィアごっこに参戦と言う意味で山本がツナと喜べばその隣で獄寺がなれなれしいと騒ぐ。
『だからみんな待てってボクは入るなんてー…』
「ありがとうって言ったよな?忘れたなんて言わせねーぞ」
どこからともなく現れたレコーダーのボタンをカチッと押せば路地裏での会話が繰り返される。
恥ずかしくなってきた雪兎は机をバンと叩き抗議に持ちかけるが"カチャ"とリボーンから銃が向けられる。
「ちょっリボーン!そんな無理やり…!ってなんか雪兎君やる気満々!?」
ちなみにファイティングポーズをとっている。
「お?さっそく戦闘ごっこか?」
「山本ごっこいらないから!つーかホントにやめて家壊れる!」
『え?家の心配?ボクの心配じゃなくて家の心配?』
「10代目!このオレが雪兎を果たしてみせましょう!」
「獄寺君話がややこしくなるから!」
「ハハハッみんな楽しそうなのな」
次第に話がこじれていくことに雪兎は…
『……羨ましい』
小さく出来るだけ聞こえないように呟いた。どうやらリボーンには聞こえていたようで銃を下ろし雪兎の肩に座る。
『どうしたんだよ?』
「今のお前はここにいるんだぞ?」
一瞬だけ目を大きく開き思わずリボーンを見つめてしまった。
『…そうだったね、なあリボーン』
「なんだ」
直ぐ隣では綱吉達が騒ぎ合う中雪兎はそっと目を伏せはにかむ。偽りのない、今までに見たことのないものにリボーンは驚いた。
『君達は……嫌いじゃない、かも?』
雪兎の心に大きな変化が現れた瞬間だった。マフィアは嫌い、でも君達は嫌いじゃない。
おかしいね?
こんなのハジメテだ
今までごめんな?
受け入れてくれて…
ありがとう
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