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「てめー武器とかもってんのか?」
「そー言えば雪兎君何もないよね、闘ってるとこも見たことないし…」
『武器?いや武器なんかなくてもやってこれたし?』
その瞬間、雪兎の後ろで小さな影がニヤリと笑った。のちに雪兎は新たに成長する。
「ちゃおっス雪兎、お前にプレゼントだぞ」
突然並盛中の校庭に呼び出されたかと思えばリボーンから渡されたのは刀。どうやら日本刀らしい。
「ちょっリボーン!!」
『話がよくわかんねーな』
「そうですよリボーンさん!こいつなんかにそんな立派なもの渡さなくても…!」
『今侮辱された気がする、気のせい?』
隣で必死にリボーンに意見する獄寺雪兎にダイナマイトをちらつかせる。
何だよ脅しか!?
雪兎は受け取った刀をふって見るがどうもピンとこない。刀など触ったこともなかった。だからこそピンとこないし構えとかも良くわからない。
「雪兎の力がわかんねー以上兎に角やらせるのが一番だぞ?」
「そんなっ!ただリボーンは強い仲間が欲しいだけじゃ…!」
「ニヤリ」
「そのとおりだったー!!」
「だったら実戦の為に山本を…」
獄寺が言いかけたときパキンッ!と何かが折れる音がした。リボーンと獄寺、綱吉が振り向けば折れた刀を見つめる雪兎の姿がある。
「何してんのー!!?」
「何で折れんだよ!!?」
『だってこれ強度大丈夫かなって?』
「普通折れないからね!?絶対素手で折れないから!!」
「どんだけ怪力なんだバカか!!」
『…ほ、褒めても嬉しかねーよ!』
「「褒めてない上にツンデレー!!?」」
兎に角刀はあきらめることとなった。
雪兎はまだ修羅道のことを話していないため雪兎にあった武器など綱吉達にわかるはずがない。勿論リボーンは雪兎が自ら話してくれるのを待っているんだ。
話してくれた時、本当の意味でファミリー、大きなそして信頼が生まれる。
「次はゲストを呼んだぞ?」
「ゲスト?」
リボーンのコスチュームはいつの間にかパオパオ老師になっていた。獄寺はリボーンさんは?と当たりを見回す。
何で気づかねーんだよ…。
どうやら綱吉も同意見らしく落ち込んでいるようだ。雪兎がそっと肩を叩けば綱吉は何故か安堵の息をつく。多分だが他にもわかってくれていると言うことが嬉しいらしい。
『苦労してんな』
「もうなれたよ…」
「極限ーーー!!」
すると走って来たのは自称極限ライオンパンチニスト了平だ。何故かスピードを落とすことなく真っ直ぐ突っ込んでくる了平に思わず焦りだす綱吉。
「ぶつかるー!!?」
「10代目こっちです!!」
綱吉は獄寺に手を引かれその場を離れるが呆然としている雪兎は微動だにしない。
「雪兎ー!!我がボクシング部に入るのはまことかー!!」
「雪兎が負けたらね、僕が許すよ」
「よし優羽!だったら全力で雪兎に勝つ!!」
ハッと我に返った雪兎はリボーンに振り返る。そこには…
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