REVOLUTION BOYS

□第十話
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なかじー(もうダメだ…。瀬戸さん、マジで強いわ。)
なかじー、強い敗北感に襲われる。
なかじー(オレじゃ、瀬戸さんに勝てない)
なかじー、自暴自棄に陥りそうになりかけた瞬間、ヘタクソな歌声が聞こえてきた。
BOYS、デタラメな音程で即興の応援歌を歌っている。
BOYS『オォー!!なかじー、なかじー、なかじー、なかじー。ハイ、ハイ、ハイ、ハイッ!!ガンバレ!!』
なかじー、先程までの敗北感や諦めが一気に吹き飛んだ。
なかじー(バカか、オレは?瀬戸さんを倒さなければみんな上に戻ることが出来ないんだぞ!!こんなとこで、負けるわけにはいけないんだ!)
そのときなかじーの頭の中のパソコンがフル回転し始めた。
頭の中のパソコン(瀬戸さんの戦闘力は約二千五百。右ストレートの速さが秒速五メートル。左ストレートが秒速六メートル。最高移動速度が時速が六キロ。瀬戸さんが気を抜く確率は約三%。まともにやって勝つ確率ゼロ%………。しゃあねぇな、三%に賭けっか)
なかじー、倒れたまま右手を『ピース』の形にして、BOYSに向ける。
月精「なかじーが次で決めるって」
鎌田「イケるかなぁ?」
根田達『サボッてねぇで声だせ、声!』
月精・鎌田「うるせぇ、ステレオ馬鹿!!」
瀬戸、なかじーに一歩一歩近付いていく。
瀬戸「お坊ちゃま。貴方の本気はその程度ですか?」
なかじー「………」
なかじー、諦めの表情。
瀬戸、なかじーの横に立ち、表情を確かめてから、
瀬戸「……そうですか。それでは、トドメといきましょう」
瀬戸、なかじーに馬乗りになり、右手を固く握り直してなかじーの顔面を狙う。
右手が顔面に当たる!!その瞬間、目にも止まらぬ速さでなかじーの右手がポケットへ移動し、ドライバーを抜き取り、瀬戸のメインエンジンを突き刺した。
瀬戸「ぐ、ぐはぁ」
瀬戸、そのまま前のめりになかじーの上に崩れ落ちる。
なかじー「……サヨナラ」
BOYS、大歓声。
斎藤「なぁかじー!!」
BOYS、なかじーに駆け寄る。
なかじー「イテテテ……」
なかじー、瀬戸を退けて立ち上がる。
月精、笑顔。
月精「お疲れ!!」
なかじー「おう」
月精となかじーの師弟コンビ(?)ハイタッチ。
根田A「なぁ勝ったんだよな?」
なかじー「おう!」
アキサン「でられるんだ〜な〜?」
なかじー「おう!!」
鎌田「金貰えるんだな?」
斎藤「そこかよ!」
斎藤、ツッコむ。
鎌田「よしっ。円陣組むぞ!!」
月精「今日はなかじーがシメろよ」
なかじー「オレが?」
斎藤「当たり前だろ!主役がやんねぇと。な?」
根田B「モチ!!」
なかじー「わーったよ」
なかじー、軽く咳をした後、
なかじー「レボリューショ〜ン」
それ以外『BOYS、オーッ!BOYS、オーッ!BOYS、オーーっ!!』
月精「黙と〜う」
それ以外『えっ?』
月精「いいからやれ!戦士の掟にはな……」
月精がまた長話を語りそうになったので、
それ以外『分かりました!!』
全員、黙祷する。
なかじー(瀬戸さん。今までありがとう。オレにはこんなに一緒にバカやれる仲間がいるから大丈夫さ。でも、正直言うともう少し一緒にいたかったなぁ)
そのとき、
天の声(そなたの願い聞き入れよう……)
なかじー「えっ!?」
なかじー、顔をあげる。
月精「まだだぞ!!なかじー!!掟を守れ!」
なかじー「いや、今、パワプロみたいに天の声が聞こえたんだよ!!」
斎藤「そんなわけないでしょーが」
なかじー「………だよな?そうだよな……」
なかじー、少しだけ期待してただけあってテンション下がる。
鎌田「…よし、行くか。賞金が逃げちまう!!」
斎藤「だから、頭ん中それだけかよ!!」
根田達『静かに。誰かが走ってくる!!』
それ以外『お前が一番うるさいよ』
十秒後、一人の男が部屋に入って来た。
男「大丈夫ですか!?皆さん」
BOYS、男の姿を見て驚愕。
男「?」
男、全員が驚いてる意味が分かんない。
なかじー「な、何で瀬戸さん生きてんの!?」
瀬戸(男)「イヤ、何でって……」
アキサン「も〜し〜か〜し〜て〜」
いつもより多めに伸ばしております。
鎌田「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ」
鎌田、『幽霊』と言うつもりがてんぱってしまい、
鎌田「ゆでたまご!?」
瀬戸「誰がキン肉マンじゃ、ボケ」
鎌田「スイマセン」
なかじー「そ、それよりも」
月精「コレ、コレ」
月精、さっき倒した方の瀬戸を指差す。
瀬戸「あぁ〜。懐かしいですね、コレ」
BOYS『!?』
瀬戸「昔、私が風邪をこじらせて寝込んでるときに、お坊ちゃまのお父様が私に内緒で執事ロボットとして作ったものなんですよ」
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