極若物語!?

□七訓、若君にご用心
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何がそんなに面白いのかと気になって仕方なかった俺のさっきまでの気持ちを返してほしい。
全く。


「……良いんだよ。
俺にはお前が居れば」


慧の未だニヤニヤとした笑みに俺は目を伏せながら溜め息をついて返した。

実際自分の顔がイケてるとか考えたことはないから、あの“超絶”が冠詞に付くような美形の宇野に勝とうなどとは微塵も思っていない。

……それに一応私は女だし。

そう思って伏し目がちにしていた瞼を上げると慧が苦い顔をしていて、周囲の女性達も心なしか頬を染めてこちらを向いていた。


「……やるわね、灰威斗」


慧がそんなことを顔をひきつらせながら言っていたが、何のことかわからずに聞き返そうとした瞬間、鋭い視線を感じて俺は視線の方向へ振り返った。


振り向いた先には宇野政宗。

睨みでは無いが探るような目に俺も負けずに視線を鋭く送ってさしあげた。


交わる、視線。
宇野の切れ長の瞳から送られる相手を射抜くような、それでいてどこか探るような視線は確かに鋭い。
七星組の若頭としてこれでも数々の修羅場を経験してきた俺でも少々射竦められそうになる。

だが、俺も負けるつもりはなかった。


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