エファーラン戦記U

□エファーラン戦記 第46話〜分析と不安〜
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「・・・・・なんか凄いメンバー・・・。」

ちらりと後ろを振り返ると、クラヴィ、ヴァイン、なぜかトオヤまでいる。
一見そうそうたるメンバーだが、私が思うに、何か厄介ごとが起きそうで仕方がないメンバーだ。
しかも向かう先は変態神官―――――。

(凄いっていうより、濃い?・・・これで問題が起きないわけないよね・・・。)

人知れず溜め息を吐くと、神官棟へと急いだ。



「いらっしゃいませ♪ユイ様、お待ちしてましたよ〜♪」

最初の案内で神官棟はブッチしたので、今日始めて足を踏み入れた。
イメージでは、変態に相応しく女の子関連のもので溢れているかと思ったが、以外にも普通の教会といった感じで、必要最低限の机、本棚、椅子しか置いていない。

そんな普通の部屋の中に、いつもどおり満面の笑みを浮かべたアリエスがいる。

そんな表情に、思わず回れ右して帰りたくなったが、そういうわけにもいかず、薦められるままソファに座った。

「・・・・・これの分析をお願いしたいんだけど。」

懐から例の黄薔薇を取り出しテーブルに置くと、その動きだけで、芳醇な香りが漂う。

「ふむ・・・・昨日クラヴィから大まかな概要は聞きましたが―――ユイ様は、無鉄砲ですね〜。」

アリエスは珍しく困った表情をしており、私のした事はそれだけ大それた事なのだろう。

「それは・・・・昨日さんざんレイリン達に怒られた―――――今後はもう少し気をつける。」
「そうしていただかないと、私達臣下の心休まる時がないですね〜。では分析しましょうか・・・こちらへど〜ぞ。」

その言葉と同時に薔薇が空中に浮き、アリエスの動きについていくように動きだす。
私達もその後に続いた。

極々普通の執務室の奥の扉をくぐると、真っ暗なだけの空間に繋がっている。

「―――――これは・・・?」
「ここは異空間なんですよ、私が認めた人以外が研究室に入れないよう、リューク殿にお願いしちゃいました♪」
「へ〜・・さっすがリューちゃん♪こういうの得意だよね〜♪」

私の疑問にウインク付きでアリエスが答えると、その後にとオヤの感想が続いた。

(ルストさん・・・こういうの得意・・・なんだ。)

変人二人に褒められて、きっと微妙な気持ちだろう。

(でも何気にルストさんも変だからなぁ・・・同類かも。)

考えてみると、周りは変な人ばかりで溜め息がでてしまう。


真っ暗な空間を2、3分進むと前の方に白い明かりが見え出した。
そしてその光はすぐに私達の体を包んでいく。
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