エファーラン戦記U

□エファーラン戦記 第43話〜生誕会その後〜
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馬車を降り自室に戻る途中、なぜかクラヴィと会った。

「あれ?なんでこんな所に?」
「仕事を片付け、琥珀の宮に向かおうと思ったのですが、レイリン殿から今からこちらに戻るところだと連絡が入りましたので、窺いました。」

いつも通りきっちりとしたまま、私の半歩後をついてくるクラヴィに、何となく安心感を感じる。

(いつの間にか傍にいるのが当たり前になってるのかな・・・。)

そんな思いを感じつつ、ふと疑問に思った。

「でも、なんで私の部屋に?もう結構遅い時間なのに。」

基本的にクラヴィは私と共に過ごすが、今ぐらいの時間はもう寝るだけなので、自発的に私の部屋に来ることはない。

「夜会に行かれた時間と帰ってこられた時間。計算すると、明らかに滞在時間が短いので、何かあったのではないかと思いまして。」

(さっすが・・・・優秀な秘書だなぁ・・・)

クラヴィの答えに、軽く笑って応えると、自室が見えてきた。
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