エファーラン戦記U
□エファーラン戦記 第44話〜告白?〜
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「あっそういえば忘れてた・・・。」
私は、窓際からクラヴィの居るソファの所まで来ると、片足をソファに上げスカートをたくし上げた。
「まぁッ!?ユイ様ッッ!?」
「―――ッッ!?」
いきなりの私の行動に二人とも驚きの声を上げるが、その驚きは突然の乱入者によって中断された。
「ユイ〜夜這いに来たぜ〜♪」
ノックもなしに入ってきたのは、久々の登場、ヴァインだ。
予想外の人物の登場に、私もそのまま固まってしまったが、ヴァインはずかずかと勝手に、口笛を吹きながら入室してきた。
「ヒュ〜♪随分いい眺めだなぁ。なんならその先は俺が手伝ってやってもいいぜ?」
三人して固まったままでいると、いつの間にかヴァインは私の横まで来て、ソファに乗せた足をゆっくりと撫で始めた。
「―――ッなッッ!?」
にすんのよッッ―――という言葉は、クラヴィによって遮られた。
「ヴァイン殿、夜分に女性の、しかもユイ様のお部屋に無断で立ち入るのは不敬ですよ。」
その言葉と共に、私の足を触っていたヴァインの腕を掴み私から引き離す。
「ンだよ、減るもんじゃねぇしいいだろ。あ・・さてはクラヴィも触りたいんだろ?」
にやにやするヴァインだが、それに対してクラヴィはいつも通りだ。
「触りたいと思ってすぐに触るのは動物のする事です。貴方はもう少し理性というものを覚えたほうがいい。」
「しょうがねぇだろ?欲しいと思ったものは何が何でも手に入れなきゃ気がすまないんでね。それに目の前に大好物があったら触るのは当たり前だろうが。」
「その気持ちは分からなくもないですが、ユイ様になさるのはやめて下さい。」
「ンでだよ、とかなんとか言って、クラヴィだって同じこと思ってンじゃねぇの?」
腕を掴れたままヴァインは拗ねた様にむくれ、クラヴィに反抗しているが、やってることも言ってることも、子供そのものだ。
(意外に仲がいいの・・・・かな?)
軽口の応酬を見ていると、いつもやってますというような感じがする。