とある書物の禁断

□第二話 一方的な出逢い
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願いを叶えてくれるという、何とも怪しい本を伊作は本棚に返そうと腕を伸ばす。
もともと高い位置にあったので、左手を本棚の棚に手をかけて、背伸びをする。
すると、本棚はミシッと鈍い音を立てて伊作の方に倒れてきた。



「うわぁっ!」


思わずその場に座り込み、両手で頭を抱え、くるであろう痛みに耐える。




「ひゃあ!」


ドサドサっと本が落ってくる音と共に、女性特有の高い声が伊作の耳に響く。


「え?女の子のこe…ぐぇ」



刹那、伊作の上にのしかかる重み。

本とは明らかに違うその質量に、変な声を立てながら潰れる伊作。


「うぅ…やっぱり私は不運なんだ。」




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