ワンダフルデイズ
□ワンダフルデイズ12
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『39度2分・・・さっきよりは下がったね』
沖田くんは未だ青ざめた顔で力なく布団をかぶりなおした・・・
・・・つもりが上手く体が動かないらしくもごもごしていたので、布団を毛布ごとかけなおしてあげた。
玄関先で倒れていた沖田くん。
一瞬肝を冷やしたが、ただの風邪だったようだ。
でも発見した時は熱がいまより高く、ガタガタ震えていて自力で立ち上がれないみたいだった。
重たかったけどなんとか引きずっていってベットに寝かせて今に至る。
さむいさむいとうわ言のように言っていたので、ウチからも冬用の毛布を持ってきてかぶせた。
その甲斐あってか寒気はだいぶ落ち着いたようだ。
それにしても・・・
「(こんな弱々しい沖田くん はじめてみたなぁ・・・・)」
そんなことを思いながら、赤い顔をして目を瞑っている沖田くんを見る。
いつもは暴言吐いたり、神楽ちゃんと乱闘したり、人をシバいたり、パシったりしているから
なぁ・・・
・・・あれ、ホント ロクでもなくね?この人・・・
ていうか寝ている沖田くんはスッと通った鼻に綺麗な唇に長い睫毛で、とっても綺麗だった。
・・・ほんと黙ってたらイケメンなのになぁ・・・勿体無い。
「・・・・い、」
『ん?なに?』
わたしに向かって小さくなにか呟いたようで、
口元に耳を近づける。
「リンゴすったの食いてェ・・・あとポカリもな」
『・・・』
・・・ほんと黙ってたらイケメンなのに・・・痛ッ!!
竹刀飛んできた!!
なんで心読まれてんの!?
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