ワンダフルデイズ
□ワンダフルデイズ4
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こかげ宅にて
「おい、まだですかィ。こちとら部活で疲れて腹減らしてるっつーのにねィ」
「いやふてぶてしすぎでしょ客の分際で」
「悪ィ聞こえやせんでした。もう一回言ってくだせェ」
「いやいやいや何も?!少々お待ちください沖田様!」
くっそう、バンブーソード(竹刀)突きつけて脅すとかとかヤクザじゃん!
もしくは、
………
…いや、やっぱヤクザじゃん!
*ワンダフルデイズ・4日目*
夕方時、めったにならない家のチャイムがなった。
新聞の勧誘とかだとめんどくさいので無視していたが連打をかまされ、
渋々でてみるとそこには隣の部屋の住人沖田くんがいて飯を作れと言われたのだ。
あなたはジャイアンかなにかですか。
まぁわたしは親が共働きで一緒にご飯食べる人がいないし、誰かと食べるのは嬉しいからこうして招きいれている。
「はい、お待たせしました〜!結構自信作だよ!」
「ありあわせだけどな」
「いやお前が言うなよ」
沖田くんはまず煮物をひとくち口に含むと「まぁ食べられなくはねェな」と言った。
前言撤回だコノヤロー。
一緒に食べる人がいるのは嬉しいが、例外もある。
沖田くんとかサド王子とか沖田くんとか?あと沖田くんとか。
「いいもん!土方くんはおいしいって言ってくれたもん!」
「いいもんとか言っても可愛くねーからなブス。そういえば昼土方さんとなんか話してたねィ」
「(ブス……)うん…わたしのお弁当の残りをあげたんだ」
「へェ。ちったァ進展したようだねィ。作戦はうまくいったって訳か」
「えへへ!まあね!」
あれはほんとに幸せな時間だった。
今思い出しても顔がにやける。
「そういえばさ、沖田くんの方はどうだったの?」
見たところ喧嘩ばっかりのようだった気がするけど。
でもこの作戦を考えたのは沖田くんだ。
少しは進展とかしたんだろう。
大体実行できないことを彼がわざわざやるはずが…
「喧嘩今回も決着つかなかったぜ。もう少しなんだけどねィ」
「やっぱりか」
オイィィィィィ!
やっぱ喧嘩しかしてねーじゃん!
進展どころか悪化してんじゃん!
「なかなか進展は難しいなこりゃあ」
「そりゃ難しいだろ。なんもしてねーもん喧嘩以外」
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