ワンダフルデイズ

□ワンダフルデイズ6
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ちりん







ふふふ、と思わずにやけてしまうのは鍵につけている鈴のせい。

自分の家の鍵につけていた鈴のストラップを土方にあげたので、
家にあった色ちがいのをつけなおした。





「特に何も考えないで渡しちゃったけど、
よく考えたら土方くんとおそろい………


きゃー!!」






きゃあきゃあと床をゴロゴロと転がって悶えていたら足の小指を机の角に強打し、また別の意味で悶えた。






「いったぁぁ……」

「馬鹿だねェ」





一人だと思っていた家に他者の声がして顔を上げると
沖田くんが立っていた。
ちょっ、恥ずかしいんですが!




「え、ていうかどうやって入ったの?!」

「鍵空いてた。はやく飯つくりなせェ」




う、浮かれすぎてうっかりしてた…。




「ていうかなんでナチュラルにご飯たかってるのこの人?」

「ていうかなんで口答えしてるのこの人?飯はやくな」

「痛っ!ちょ、竹刀はやめてマジで!
ごめんなさい生まれてきてごめんなさい!」




そして今日もわたしは脅されてご飯をつくることになった。




「あ、お前明日あけとけよ」

「え、いいけどなんで?」

「俺んちで勉強会するから」




まじでか。
え、でもどうしてそんな流れに?




「お前頭いいらしいな、見えないけど。この前の抜き打ち満点だったし」

「一言余計じゃないかな?」




まぁ家帰ってもひとりだから昔から勉強しかすることがなくて、
そのせいか成績は昔から悪くない。




「んで近藤さんが教えてくれってさ」

「え、沖田くんだけじゃないの?てかわたしが教えるの?」

「なんか文句あるか」

「いや、文句っていうか人に教えるとか無理だよ。経験ないし…」

「土方コノヤローもくるぜ」

「頑張ります!」




即答かよ、と呆れたように呟く沖田くんも気にならない。
土方くんと勉強会…!




「あいたッ!!ちょ、何?!」

「妄想する前にやることがあんだろーが」

「え、何?やることって」

「………(チャキ)」

「すいませんっしたァァァ!神楽ちゃんを誘うんだよね!わかったからしまおう!その竹刀はしまおう!」



結局神楽ちゃんのおうちに電話したけどお留守だったので、
次の日学校で伝えることとなった。










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