ももりゅう
□桃玉
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強さ 4
素早さ 8
知性 7
幸運 9
「これでどうだい?」
「えー弱い」
酒場で、マスターと、一人の少女が話し込んでいる。
強さ 11
素早さ 7
知性 4
幸運 6
「じゃ‥‥、これ」
「知能低い頭悪そう」
どうやら、冒険の旅に出る為、少女の能力値を測って居るらしい。
強さ 9
素早さ 9
知性 8
幸運 2
「こんなもんで」
「幸運すっくなー幸薄い人みたい」
「ええ加減にせえ」
少女の態度にマスターがキレた。
「後でLV上げで調整したらええやろ」
「え」
「えーもクソもあるかいさっきからもう30分も居座りよってからに」
「でもォ」
「あんたを呼んだ彼氏さんも待ってはんちゃうんか」
「あぁっそだ、龍鵺が待ってるっ」
ばびゅーんっ
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
遠ざかる娘の背中に、マスターはがっくりと肩を落とす。
(あの娘、名前は‥‥)
ずり落ちた眼鏡を直し乍ら、太い指で、帳簿をパラパラと捲る。
「『桃玉』か‥‥」