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□放課後トワイライト
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「あ、ありがとうございます」
雑誌を受けとった少女はすごく嬉しそうな笑みを浮かべた。
「早めに読みますね」
「いや、ゆっくりでいいよ」
そう言ってガイは時計を見る。
「そろそろ、時間かな?」
「そうですね、」
じゃあな、と片手をあげてガイは教室を後にした。
金髪の少女も、さよなら、と手を振った。
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(…あっ、)
あれから二日経った朝。
学校に来て机の中を見れば、月刊音機関と小さなお菓子と手紙が入っていた。
「ガイ、それなんだ?」
「ん?…秘密、」
気になったらしいルークが聞いてきたが、そう言ってやれば口を尖らせて席に戻る。
雑誌、ありがとうございました。
すごく嬉しかったです。
付け添えのお菓子は気持ちだけですが受け取ってください。
本当にありがとうございました。
from:ノエル
(…ノエルっていうのか、)
かわいらしいレース模様の便箋に綺麗な字で書かれた手紙。
何だかんだで自己紹介をしてなかったな、と思いつつ手紙をしまう。
今日書いて明日にでも机に入れとこう、と考え、一限目の準備を始めた。
放課後トワイライト
(放課後、黄昏時の忘れ物)
end.