Promise YOU

□Promise You Z
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真っ白な何も無い部屋…、

―マリー…、

(誰…?)

―僕だよ!!

(私は…、知ってるの?)

―うん、僕は…

(…っ!!待って、消えないで!!!)

―…いつまでも、待ってるから、

(あなたの名前は…?!!)

―僕の名前は…、


プツンッ、


そこで意識が途切れ、気がつけばそこに見えたのは先程の部屋ではなく、見馴れた病室の天井だった。

「…私…は、」
「…気が付いた?」

おはよう、とアレルヤは笑顔で話し掛ける。

「先生…?」
「うん、そうだけど…、どうしたの?」
「…私、記憶が…、っ!!」
「マリーさん、…無理に思い出さなくていいよ」
「でもっ!!」
「お願い…、君が苦しむ姿なんて見たくないんだ」
「…先生」

アレルヤの切なそうな、それでも頑張って笑おうとする顔を見てマリーは口を開いた。

「お願いがあるんです…」
「…何?」
「昔の事、思い出したいんです」
「え…っ?」
「私、昔の事、思い出したいんです!!
苦しんでも何でもいいんです、ただ…」
「…それは、」
「…ただ、先生の切なそうな顔は見たくないから。…お願いします」

消えてしまいそうな、それでも意志のある力強い言葉に反対することが出来るわけがなかった。




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