Promise YOU

□Promise YOU \
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―コンコン、

アレルヤは控え目に応接室の扉をノックした。

「どうぞ、」
「…失礼します」

扉を開けた先には紫色のふわふわした髪を持つ綺麗な眼鏡の男性が座っていた。

「キミがアレルヤ君かい?」
「はい、アレルヤ・ハプティズムです」
「座ったらどうだい?」
「あっ、失礼します、」

そう言って座ると、相手の男性はゆっくりと口を開いた。

「僕はリジェネ・レジェッタ。今日は院長代理で来たんだ」

よろしくね、と差し出された手をアレルヤは少し戸惑いながら握り返した。

「で、本題なんだけど…」
「…ごめんなさい、」

リジェネが言い終わる前に頭を下げるアレルヤ。
その様子に特に驚く様子もなく、口元を歪めるリジェネ。

「何故だい?」

理由を聞かせてくれ、と不敵に微笑みながらアレルヤを見つめる。
その視線にどこか恐怖を感じ、一瞬身震いをした。

「…やらなきゃいけないことがあるので」
「へぇ…、」

必死に言葉を紡ぎ出すものの、リジェネに軽くあしらわれてしまう。

「うちではできないのかい?」
「できなくはないです。けど…、」
「うちの方が設備もいいし、アレルヤ君のやりたいことも簡単に出来ると思うんだけどねぇ…」

リジェネの言葉にしばらく黙ってしまう。
たしかに、リジェネの言うことは正しいし、嘘ではない。
しかし、自分にはやらなきゃいけないことがあるのだ。




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