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□without YOU...
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―ダッダッダッ…

廊下を猛スピードで走ってくる音。
そして、

「ジェ、ジェイド!!!」

勢いよく呼ばれた自分の名前。
自分を呼んだ彼女は緋色の背中辺りまである髪を振り乱して走って来たみたいだ。

「入るときはノックしなさいと言ってるでしょう。
それと、女の子がスカートで走るのは如何なものかと思いますよ?」
「べ、別にいいじゃねーか!!
それよりジェイド!!」
「何ですかルーク?」
「その…」

はっきりと喋らない彼女…ルークに近付き、耳元で囁く。

「早く聞かせてくださいよ…?」

ビクンと肩を震わせ、耳元から顔全体を赤く染める。
反応が面白いので、もう少しからかってみた。

「…ねぇ、ルーク?」

「だぁぁあっ!!近いっつーの!!!」

赤くなった顔で耳元を押さえ、こちらに殴り掛かる。

「一発くらい殴らせろ!!」
「あはははは、嫌ですよ〜」

サラリとかわすと、むすっとしながら潤んだ瞳でこちらを見つめる。

「そんなに怒らないでくださいよ」
「だって、ジェイド…いっつも余裕なんだもん。
俺だけムキになって馬鹿みたいじゃん…」
「ふふふっ」
「何だよ!!」

思わず笑いを零してしまう。
それにも反応するルーク。




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