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□like a HOLLIC
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あれから…ルークが帰って来てから1ヶ月が過ぎた。
戻って来てからキムラスカに報告に行くと、帰って来たルークとそのルークの隣にいる幸せそうなジェイドに一同はあんぐりとした。
もう戻ってこないと思っていた者の帰還と、死霊使いと呼ばれる男が気持ち悪いほど優しい表情を浮かべていた事に。
その後、ルークは再び親善大使の命を受け、いろんなところへの報告、レプリカ達の保護などの公務に追われ、多忙な日々を過ごしていた。
そして、そんなこんなで時は過ぎ去り、早くも1ヶ月が経ち、今に至るのである。
「…つ、疲れた」
公務から自室に戻り、ルークはベッドに体を投げ出す。
―コンコン
おい、入るぞ、と言う声と共にアッシュが部屋に来た。
「…兄さんか」
「その呼び方やめろ、屑が」
「屑とかいうなよ!!!仕方ねぇだろ、母上達が決めたことなんだし。俺だってアッシュの事"兄さん"とは呼びたくねぇし」
「んだと…?」
じゃぁ、これは要らないな、と手に持っていた手紙をちらつかせる。
「何だ…?」
「はっ、どっかの熱烈な死霊使い様からの手紙だとよ」
ばっ、と先程の疲れきった様子が嘘のように手紙をぶんどった。
「アッシュ、ありがと!!!」
満面の笑みを浮かべるルークにアッシュが照れながら小言を吐いたのは言うまでもない。
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