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□放課後トワイライト
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「あっ、」
「どうした?」
ふとカバンを見て声をあげたガイにルークは問い掛ける。
「悪い、忘れ物したみたい…」
先帰っててくれ、と言ってガイは校舎に戻っていった。
放課後トワイライト
「…あれ、」
誰もいないはずの教室に一つの人影。
(定時の人か…?)
ガイの通っているこの学校…というか、高等部には定時制も設けてあるのだ。
(…とにかく、行くか)
そんなことを思いながら、開きっぱなしになっている教室に足を踏み入れる。
(…あれ、)
よくよく見れば、その人影は自分の机に座っていて、規則正しい呼吸を立てて眠っていた。
起こそうか、と思って触れようとしたが、触れる直前でとっさに手を引っ込めた。
(お、女の子っ!!?)
自分の目の前で寝ているのは、バイト先の作業着と思われる服に身を包んだ金髪の少女だった。
女性は好きだが、苦手だっ!!で有名な女性恐怖症のガイ様。
どうしようかと考えてみるが、特に案は思いつかない。
(…普通に声をかけるか?)
いや、でも驚かれたら困るし、等と考えてるときだった。
「…んっ、」
うーん、と伸びをして目の前の女子生徒は目を覚ます。
「…あっ、すいません」
ガイの存在に気付いたのか、素早く席からどいてお辞儀をする。
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