08/01の日記

19:54
8月1日 (高銀)
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高銀。現代パロ。高校生設定。
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夏休みに入って数日が過ぎたある日の午後イチ、高杉は幼馴染みであり恋人でもある銀時の家にやって来た。


「あぁ〜…あちぃ…。おい銀時、ヤらせろ」


部屋に入って開口一番、高杉は銀時のTシャツをグッと捲り上げながら眼孔を鋭く光らせる。


「アホですか?頭、熱中症になってんぞ。病院へ行け」


銀時は真顔なまま手刀でポスッと高杉の頭を軽くはたくともう片方の手でシャツを掴んでいる高杉の手の甲をペチッと叩いて離させた。


「ヤらせてくれりゃ治る」


「治らねぇよっ!よけい暑くなるわ!」


「ここまで来たらもういいだろうよ。この際、もっと熱くなろうぜ。二人でネチョネチョのベタベタ、どろっどろに汗かこうや」


高杉の提案を銀時は即答で拒否。


「嫌だわ!
こんな暑い日はクーラー効いてる部屋でイチゴ牛乳、飲みながらジャンプ読むに限るんだよ」


「おい、それ発売から何日経ってんだよ。もう全部、読み終わってんだろうが。つーかクーラー効いてる涼しい部屋なら多少、運動したっていいだろうが」


「俺は何回も何回も繰り返し読むタイプなんですぅ!(つーか、多少じゃねぇだろうが。いつもいつも結局は盛大に激しい運動にするくせに…どの口が‘多少’とか言うんだよ)」


銀時が高杉への文句を心の中でブツブツと言っていると、高杉はムッと眉を寄せ、ジャンプを手に取ろうとしていた銀時より先に手をやり取り上げた。


「別に今じゃなくていいだろ」


そして高杉は手に取ったジャンプを銀時から少しでも遠ざけようと放り投げた。


「ちょっ…何すんだよ!?」


ベチャッと音を立てたジャンプから、文句を言おうと高杉に視線を向けた銀時は目を見張った。


「え…な、なに?高杉くん、なんか目が据ってんだけど…」


「銀時ぃ、抵抗すんな。無理矢理、犯すぞテメぇ…」


「ちょっ…マジ何なの?」


銀時は凄まじい迫力の高杉に思わずピクッと頬をヒクつかせる。


「お前、今日がなんの日か知ってるか?」


「は?」


高杉の急な質問に銀時はキョトンとして思考を巡らせる。


──今日? 8月1日だろ?
何か特別な日だったっけ?


悩む銀時に高杉はいたって真面目な表情で言う。


「今日は801の日なんだとよ」


「…は? やおい?」


「あぁ。だから記念にヤらせろ」


「いやいやいや!意味分かんねぇから!なにそれっ!?」


「あと今日はおっぱいの日でもあるんだとよ。だから記念におっぱい弄り回させろ。吸って舐めてコリコリさせろ」


「なにこの人っ!!?」


冗談っぽくなのか本気なのか、怖い、と言いながら銀時は後退る。が、すぐにベッドに背中が当たり、あっという間にジリジリ迫ってきた高杉に逃げ場を塞がれてしまった。


「ちょっと…待てって。
ほら、昨日もさ、ヤったじゃん。あんな…いっぱい…」


ぽっと頬を赤らめ、恥じらうように口にした銀時に高杉は余計とムラムラ煽られる。


「昨日は昨日。今日は今日だろ」


「昨日があっての今日!
疲れてんの!俺はっ!お前っ、あんな激しくするから…。
未だクタクタなの!俺はっ!」


「誉めんなよ。照れんだろ」


「俺がいつ誉めた!?」


首を縦に振らない銀時に高杉はチッと舌打ち。


「お前だって同じ男なんだから分かんだろ?今、俺はヤりたい盛りなんだよ。お前を見てっと欲情して仕方ねぇんだ。
疲れも吹っ飛ぶぐれぇ善くしてやっからよぉ、いいだろ?」


「だっ…だって…、高杉、お前、分かってる?昨日だけじゃねぇだろ!?一昨日も、その前の日も…したじゃん。夏休みに入ってからこうも毎日、毎日…。そりゃあ、すれば気持ち良いけど、でも、やっぱ疲れるし、腰だって痛いし、だから1日ぐらい俺に休みくれたって…」


当然とも言える銀時の抗議にも高杉は拗ねた様子を見せる。


「……どぉ〜〜しても嫌だってのか?俺は、こんなにしたいのに。お前はそんなに俺としたくねぇのか?もしかして、俺の事、もう好きじゃねぇとか?」


大人しめに逆ギレと言うか、でも何処か切な気に瞳を揺らす高杉に銀時は うっとたじろぐ。


自分は悪くない。
高杉が己の欲望のままに体を気遣う事もなく無茶を言っているんだから。どっちかと言うと、悪いのは高杉ではないか。


「……ずるい」


だが、拒めない。


そんな言い方されたら、銀時が拒めなくなる事が分かっててわざとそんな言い方をする高杉に、銀時は唇を尖らせた。


「俺がお前の事、めちゃくちゃ好きなの知ってるくせに…」


すると、高杉は銀時の言葉に優しく微笑む。


「あぁ、知ってる」


「そんな風に迫られたら、俺が何だかんだで、仕方ねぇなって…許す事、知ってるくせに…」


「あぁ、それも知ってる。お前、いつも最終的には俺に甘いからな。つーか、その顔やめろ。可愛いだけだぞ。何だ?結局は誘ってんのか?」


「たっ、高杉こそ、その顔やめれば!?普段は二人っきりの時だって滅多に見せないような優しげな表情浮かべちゃってさ。何のつもり?カッコいいつもりか!?」


いつの間にやらイチャイチャモードに突入していたらしい銀時と高杉は熱っぽく視線を絡めるとどちらともなく顔を近づけ、ちゅっと小さなリップ音を響かせ口づけた。


明日、何曜日だっけ?駅裏の整体院、休みじゃなかったよな?
後で予約の電話、入れとこ。


と、高杉とのキスを段々、深く濃厚なものにさせて気持ち良いと うっとりする一方、銀時は頭の片隅でそんな事を考えていたのでした。




【end】




(あとがき)


どうよ?この801の日に違わぬヤオイ作品っぷりは(笑)

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