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□三食(プラスおやつ)昼寝付き
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「わ、分かったよ」
「ありがと、土方」
「…おう」
銀時と土方は見つめ合い、なんとも甘い空気が流れ始めたが、
「「ぅおっほんっ!!」」
新八、神楽が同時に咳払い。
「銀ちゃん、まさか私たちの存在忘れてないアルか?」
「2人が上手くいったのは良かったですけど、僕たちの前でイチャつかないで下さい」
子供たちはモグモグ食事を進めながら、銀時、土方との温度差からか、2人を冷めた目付きで見た。
「わっ、わわ忘れてねぇよ!」
「い、いい、イチャついてなんてねぇだろうがっ!」
銀時が神楽に対して、土方が新八に対して返事をする。
が、否定しようとも、
確かに咳払いの邪魔が入らなければ、子供たちの存在を忘れて、銀時に甘い言葉の一つでも囁くところだった土方は、無性に気恥ずかしくなる。
それを誤魔化す為に、
「お、おい銀時…」
銀時に話をフッた。
「ん?」
「今、何ヵ月なんだ?」
「来週には7ヶ月に入るけど?」
「そっか。えっと、十月(とつき)十日(とおか)つうもんな。あと…3ヶ月ちょっとか。
………うん、分かった」
「何が?」
首を傾げる銀時に、土方はサラリと言った。
「お前の出産予定日を真ん中に挟んでその前後に1ヶ月づつ有給もらって、こっちに来るんだ」
「は、ぁ!?」
「1ヶ月づつ、って…合わせて2ヶ月も休むんですか?
ってか、副長のあなたがそんなに休めるんですか?」
銀時も新八もビックリである。
「有給なら貯まりに貯まってる。近藤さんだっていつも取れ取れウルサイんだ。2ヶ月ぐれぇなんとかなんだろ」
「いや、でもよぉ…」
流石に2ヶ月は、と銀時が続け様としたら、神楽が口を開く。
「大丈夫アルよ銀ちゃん。
今どき男だって産休とる時代ネ。なんも問題ないアル!」
「…あぁ そう言えば、つるの○士もちょっとの間、産休っていって芸能界休んでましたね」
新八も納得した様に頷いた。
「え、じゃあ何?
土方(おまえ)本当に2ヶ月も休んでここ来るの?本当に?」
「んだよ。迷惑かよ?」
土方が再びムッとした顔をして聞く。すると、銀時はフルフルと首を横に振り、キラキラと瞳を輝かせた。
「ううん、嬉しいっ!」
「え…」
銀時のそのあまりの可愛い表情に、土方はドキドキドキッと心臓が一気に跳ね上がる。
「いいの?本当に良いの?」
まるで子供の様な、期待に満ち溢れたと言ったその純粋な顔に、土方はきゅんきゅんした。
可愛い、可愛すぎる。
ヤベェ、超キスしてぇ!!
と、顔を銀時に近づけた時、
「「ぅおっほんっ!!」」
再び新八、神楽の咳払いによって邪魔をされる。
ハッと我に返った土方は、早く銀時と2人きりになりたい。イチャイチャしたい。
と、強く願ったのであった。
【end】
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