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□三食(プラスおやつ)昼寝付き
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おまけのおまけ1




「………銀時が足りねぇ」


土方がイッちゃってる顔つきでそう言い副長室を後にしたのは、銀時を田舎に残して江戸に一人で戻って来てから たったの一週間後の事だった。


      ・・
そして、その異変が起こったのは、土方が警察官として信じがたい方法で江戸を出てから約1時間後の事。


とある田舎町、赤い屋根の古びた一軒家にいた3人と一匹は、突如聞こえてきた大きな音に驚き、外の様子を見に出た。


「何ですか!?この音」


新八が辺りをキョロキョロ見回していると、神楽が あっ、という顔で上空を指差した。


「なにアルか?あれ!」


その声に、みんなは空を見上げる。


すると、そこには一台のヘリコプターが上空を旋回していた。その機体には、警察庁の文字がクッキリと書かれていた。


「警察庁って…え、なに?」


銀時が疑問を口にすると、ヘリの扉が開き、中から土方が姿を現した。


「銀時〜!!」


「土方っ!?」


万事屋一行は驚きで目を丸める。


簡易ハシゴを垂らし、それを使い少し降りると地面に向かい土方は一気に飛び降りた。


「どうしたんだよ?」


駆け寄る万事屋一行に、土方は笑顔を見せる。


「このヘリ、特殊部隊のなんだ。電車だと4時間かかるが、コレだと1時間もかからねぇで来れるから、緊急事態だって嘘ついて…あ、いや、ゴホンッ、ちゃんと手続きして使わせてもらったんだ」


「「………は?」」


新八、神楽は土方の言葉に目が点になる。


職権乱用もいいとこだ、と。


「これでここに来るのにかなりの時間短縮になった」


爽やかな笑顔で言う土方。


新八、神楽は、銀時もこれは流石に引くだろう。これは流石に呆れているだろう、と2人揃って銀時に視線を向けた。


「「…………あ」」


「………土方///」


しかし、こんな方法で自分に会いに来てくれた事を、満更でもない、といった顔を頬を染めてしている銀時を見て、2人は呆れた。


そして、
このバカップルがっ!!


と思ったのであった。


この後、勿論、事件でもないのにヘリを私用で使用したという事がバレ、土方は当然、松平、近藤から大目玉を喰らったのであった。


しかし、土方は懲りずにこの後も何度かこの方法で銀時へ会いに出掛けたのである。


操縦士も断ればいいものを…。
だがしかし、鬼の副長が怖くてそんな事出来ないのであった。




【end】



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