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□三食(プラスおやつ)昼寝付き
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おまけのおまけ2
「生まれてくる赤ん坊、男か女か、もう分かってんのか?」
土方が聞くと、
銀時は首を横に振った。
「生まれて来てからの楽しみって思ってさ、聞いてないんだ」
そうか、と返事をする土方に、神楽は質問をした。
「マヨラーは男の子と女の子、どっちが良いアルか?」
「あ?まぁ、健康ならどっちでも良いが、そうだな。
男だと、キャッチボールとかしたいってのはあるな」
「じゃあ、土方さんは男の子が欲しいんですね?」
新八が聞くと、
「いや、でも銀時に似た女の子ってのも良いしな」
と、悩み始める。
「でも…、女の子だと近い将来、彼氏とか連れて来たりって苦労とか、お嫁に出すのが辛い、とか言いませんか?」
ポツリと新八が呟く様に言えば、土方は瞳孔をカッ開いた。
「彼氏、だと?」
「え?土方?」
銀時が首を傾げると、土方は若干、瞳を潤ませた。
「んなもん、必要ねぇ。ずっと俺が面倒見てやるから、一生、実家に居ればいいんだ」
「は?」
銀時は土方の言葉に軽く引く。
「…バカだ。土方さん、すでに親バカになってるよ」
「まだ生まれてもないアルよ?女の子って決まった訳でもないのに…これはないアルよ」
新八、神楽は大いに引く。
そして銀時は思う。
生まれてくるこの子が、どうか男の子であります様に、と。
女の子だった時を思うと、銀時はこの子が可哀想でならない。
きっとボーイフレンドを連れて来た日にゃあ、ヘタしたら、その彼を半殺しにしかねない。
いや、冗談ではなく。
過保護すぎる父親に、年頃になったこの子は、それをウザがり、嫌ったりするのだろう…。
そうなれば、この子も可哀想だが、土方も可哀想だ。
そう考え、
銀時はお腹に手を添えた。
男の子、男の子。
絶っっっ対に、この子は男の子であります様に!!
と、願ったのでありました。
【end】
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