03/17の日記
20:26
あぁ、好きだ。 (土→銀)
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ほぼ土方の独白。恒道館篇ネタ。
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信じられなかった。
自分の目を疑った。
何をしているんだ、と不思議だった。
いつも、死ぬほど嫌いだとハッキリ言う相手に対し、こんなに簡単に頭を下げ、なりふり構わず必死に頼み込んでくる目の前の男の姿に、俺は息をのみ、目を見開いた。
なぜこんな事が出来るんだ?
あのメガネのガキの為に?
そこまでして守りたいのか?
大事なのか?
その瞬間、気づいてしまった。
俺は、自分の気持ちに。
地べたに這いつくばる万事屋の姿を目に、俺は激しい嫉妬に見舞われた。
どんな感情にせよ、こんなにも万事屋に大事にされているメガネのガキが、憎くて憎くて、そして羨ましかった。
嫉妬と同時に芽生えた感情。
堪らなく、愛しい。
あぁ、そうか。俺は、こいつが、万事屋が…、坂田銀時が、好きなのか。
こいつに会う度、無性にイライラしたのは、俺を見るなり嫌そうな顔したり、笑わない姿をずっと見せられていたからだ。
俺は、笑い掛けてほしかったのか。
手を伸ばして、その体を抱きしめて、お前が好きだと、お前がほしいと求め、望めば こいつは微笑んでくれないだろうか、と、そんなバカみたいな事を考えた。
ありえない。あり得なさすぎて自嘲した。どんなに渇望しようとも、万事屋はきっと手に入らない。
俺は男で、万事屋も男だ。
自分の想いを告げた所で、気持ち悪いとますます嫌われるのが落ちだ。
嫌われるのは、イヤだ。
「尾美一を追う警察の牽制、それとガキどもの保護。それでいいんだな?」
だったら、こいつがそれを望むと言うのなら、俺は それを叶えてやるまでだ。
頭上から降ってきた俺の言葉に万事屋はバッと頭を上げ、安心したように肩から力を抜いてホッと微笑んだ。
可愛い。愛しい。
「ありがとう。感謝する」
言うと万事屋は立ち上がり、神妙な面持ちで俺に背を向け駆けて行った。
心優しく強い、そんな万事屋の後ろ姿を見送りながら、俺は心に強く想った。
あぁ、好きだ。
【end】
アニメ見て、後先考えずに突発的に書いてしまった。なので、って事もないかもですが、落ちが迷子気味ですかね(汗)
「あの軽い頭、地べたにこすりつけてたぜ」って沖田さんのセリフの後のさ、お妙さんの息を飲む音も涙を誘うよね(泣)
もうね、銀ちゃんがカッコ良すぎて胸が苦しいです。この話はね、きっとこの先、土方さんと銀ちゃんは両想いになれる未来がある!はず!いや、絶対なる!!
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