08/21の日記

08:47
都内某マンション8階フロア
---------------
銀時女体化。現代パロ
――――――――――――




俺は今日、二十数年間生きてきて初体験を二つした。


「こんにちは〜。今日、ぁ、さっき隣に引っ越してきました。よろしく」


一つは一目惚れ。昼飯どうすっかな、なんて思いながら暇潰しにたいして面白くもねぇテレビ番組をただ流し、タバコに手を伸ばした日曜の昼下がり。インターフォンが鳴ったから玄関に出た。ら、目の前にはやけに目立つ銀髪が立っていた。
ふわふわしててわたあめみてぇだ。なんて事を思いながら視線を髪から顔にやった瞬間、俺の全身にビリビリって衝撃が走った。


一瞬で奪われた。


目の前のこの女に、心を。


ドクッドクッドクッと今までにないほど急速に心臓が高鳴った。


「あ、これつまらない物ですがどうぞ。洗剤なんですけどね」


そう言って俺へと差し出された箱を持つ女の手元に視線を落とした。


途端、心が一気に冷えた。
心臓が痛いってのはこの事か?


自慢でも何でもねぇが、ぶっちゃけ俺は今まで振られた事は一度もない。から…、もう一つの初体験。失恋。


女は、左手の薬指に指輪を光らせていた。


「…………えっと〜…土、方さん?」


視線を落としたなり動かなくなった俺を不思議に思ってか、女は俺の部屋の表札をチラリと見て俺を呼び掛けた。


「……ぁ、すみません」


ハッと我に返り、俺は差し出された引っ越しの挨拶の品である洗剤を受け取った。


「あ、坂本といいます。
これからよろしくお願いしまーす」


名乗っていなかった事に気づいたのか、女は、坂本さんはペコッと頭を下げながら、とても大の大人が初対面の他人にするような感じではない、まるで友達相手のようなのんびりした様子で挨拶をした。


普通、こんなもの いい印象など受けないが、すでに惚れた弱味なのか。かっ…可愛い。と、俺は頬が緩みそうになった。


幾つぐらいなんだろう?俺よりは下かな?若そうに見えるけど……、新婚?
あぁくそっ!もっと早く出会ってりゃな。


「……よろしく」


他の男のもん。人妻。


なんか…、禁断な感じがゾクッとくるよな。響きがすげぇエロいっつうか。


今日会ったばかりの隣人に、好きだと言われたら、好意を寄せられていると知ったら、この人は驚くだろうか?


「じゃあ」


再びペコッと軽く会釈をし、坂本さんは俺へと背中を向けた。


……手を、出したら怒るだろうか?


今まで自分でも知らなかった自分の中の一面に突如として気づいた。


略奪愛って…燃えるよな。


口角を上げ、ニッと笑うと、坂本さんに気づかれぬよう彼女を上から下まで全身舐め回すようにネットリと視線を這わせた。


絶対、俺のもんにしてやる。
結婚してたって、んなの知るか。
ぜってぇ亭主からこの女を奪ってやる。


もしかしたら、すでに子供がいる可能性も少なからずあるが、それも俺の知ったこっちゃねぇ。


あぁ…俺って、最低な人間だったんだな。
人のもんだって思うと余計に欲しい。


この女を泣かせても、俺は自分の欲を満たしたい。この女が、堪らなく欲しい。


絶対、どんな手段を使っても、この女を必ず手に入れてみせる。あぁ、この女が俺のもんになる日が待ち遠しいなぁ。






(あとがき)


あれ?なんか気づけばラスト土方さんが危ない人っつうか、素早くストーカーになってた。何でだ?←


坂本って事でね、もちろん銀ちゃんの旦那さんはもっさんです。


もしかしたら、この続きを裏で書くかもです。「いけませんっ土方さん!私には主人がっ!」って抵抗する銀ちゃんを「いいじゃないですか奥さん!好きなんです!好きなんですよ!!」とか言って無理矢理押し倒して寝取る土方さん(笑)

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ