04/30の日記

08:11
葛藤
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俺の持てる技全てを駆使して与えられる快楽に溺れ、甘い声で啼き続ける銀時

でも俺は知っている

何度イカせても
何度喘がせても

情事の最中、お前が時折見せる切なげな顔を

その時、お前が誰を想っているかも

それでも俺に愛の言葉を紡ぐ銀時の真っ直ぐな瞳に、それが嘘偽りない事だと確信出来た


だから尚更、銀時の身体中に染み込んだ奴の痕跡が憎くて仕方ない


「もう入れるぞ?」

銀時の中に刻み込まれた奴の後を消す為に

俺という存在を銀時の中に記憶させる為に

何時も、大した前戯もせずに勢り立つ己を捩じ込む

「ああっ!?」

俺の侵入を拒む様に、銀時の中は俺自身を締め付け、外に押し出そうと抵抗を繰り返す

奴の形を記憶したまま俺の侵入を拒む銀時の中が、俺の心を掻き乱し、激しく何度も腰を打ち付け続けた


何度も欲を吐き出して、途中で意識を手放した銀時の額に口付けを落とす

それでも止まらない
止められない

お前の身体が俺の形を記憶するまでは

お前の全てが俺を受け入れるまでは

何度だって
無理矢理だってだき続ける



【end】




(あとがき)


時計うさぎ様からの頂き物です。m(__)m いつもいつも、本当に素敵文ありがとうございます!

うさぎちゃん曰く、土方さん、切ない感じで被害者ぶってるけど、実は一番の被害者は銀ちゃんだそうです。

銀ちゃんが行為中に切ない顔をしてるのは土方さんがしつこくて、ねちっこいからだとか(笑)

設定としては、銀ちゃんの元カレは高杉さん。
別れてても、銀ちゃんと高杉の間には割って入る事が出来ない絆的な何かがあるような気がしてる土方さんの葛藤、的な心情も…どうやら勘違い?(笑)


以下、おまけは私が書きました。銀ちゃん視点です。





(おまけ)


[side 銀時]



土方の行為はいつもちょっと乱暴で、何度も激しく俺の事を抱く。たいした愛撫も無しに俺の中に入って来る熱い欲の塊。


別に俺は女じゃないから、壊れ物を扱う的に大切にしてほしいとか思ってる訳じゃないし、土方だって、何も性欲の捌け口の為だけに俺とエッチしてる訳じゃないから、俺の事、真剣に想ってくれてるってちゃんと伝わってくるから構わない。


我慢出来なくて、がっついてるって言うか、盛ってるて言うか、急速に、俺を求めるのは、それだけ俺の事が好きなんだって証拠だって満更でもないし。


いつもいつも、ねちっこくて、何度イっても許してくれなくて、しつこくされるから行為の後半は意識飛んじゃって、最終的には気絶するまで腰を振り続けられんのは考えもんだけど…。


ほら、今日だって、何度目の欲を吐き出された時だったか、体がビクビクって痙攣して、目の前が真っ白になったと思った瞬間、俺は意識なくしちゃって…。


それからどれぐらい経過した頃なのか、俺の意識はゆっくりと浮上して、でもまだダルくって、瞼が重いって言うか、開けることは出来ないでいると、耳に土方の小さな声が届いた。


「……銀時…、」


ぅ、わ…。何その、例えるなら愛しくて、焦がれてしょうがないって声。どんだけ銀さんの事が好きなんだよ土方ってば。ま、俺だって好きだけどね!!


調子に乗ると面倒だから言ってやんないけど。


「…銀時、」


なによ?寝てる俺相手に愛の告白とかしちゃう訳?好きだ、とか愛してる、とか囁いちゃう?


仕方ないなぁ。
喜ばせてやるか…。たまには素直に、俺も、とか返事してビックリさせちゃおうかな。


「銀時…」


さぁ来い!!
好きだ、か?
愛してる、か?


あ…、可愛い、とかだったらどうしよう。何て返すよ?
俺もって可笑しくね?
いや、まぁ?そりゃ土方だっていつもカッコいいばっかじゃなくて可愛い時もあるけどさ。


「…なぁ 銀時、俺だけを好きになってくれよ。俺だけを想ってくれ…。頼むよ…」


は?


瞬間、瞼が重いだのダルいだのそんな事はどこかに吹っ飛び、俺は急激に覚醒した。


パチッと瞼を開くと、矢鱈と苦し気な表情をして俺を見ていた土方とバッチリ目が合った。


「っ…銀っ、お前、起きて…」


土方は俺が起きていた事に目を見開き驚くと、続けて、今のを俺に聞かれたという事が気まずいのか、動揺した様子でぎこちなく視線を反らした。


「今のなに?」


「ぁ、いや…」


「いや、じゃなくて。どういう意味なんだよ?おい土方っ!いったい、なんだよ今の!?」


「…………」















◇ ◇ ◇


「はぁああぁぁあっ!?」


俺が今でも高杉(元カレ)の事を想ってて少なからず未練があるとずっと思ってた、だぁ!!?


「…銀時の、俺への気持ちを疑った事はねぇ。身代わりにされてる、なんて思った事だって一度もねぇよ。ただ…、俺を好きだって思ってくれてるその心の何処か一部分に、まだ昔の男を…想ってる所が、あんだろ?」


「なに言っちゃってんの?バカなの?土方くんバカなの!?」


「隠さなくていいんだ。分かってるから」


いや、分かってねぇよ。
なんにも分かってねぇ!!


「別に俺はお前を責めてる訳じゃないんだ」


当たり前だろうが。俺はお前に責められなきゃいけないような事なんて何もねぇんだよ。


「お前が俺に抱かれながら、心の片隅で他の誰を想って切ない顔をしていようが…、俺は、離してやるつもりなんてねぇからな。絶対、別れない。好きなんだよっ!俺は、お前が、銀時が!めちゃくちゃ好きなんだよっ!」


「…………はぁ(ため息)」


まったく…、
本当にバカなんだから。











「………は?勘違い?俺の?」


「そう。俺、別に元カレに未練とか全く無いんだけど」


「いや、でも…」


「土方が俺の何をどう受け取ったんだか知らないけど、俺が切ない顔?それアレだろ?
土方のセックスがねちっこくてしつこくて長いから体力的に疲れてる顔、の間違いだろ?」


「え!!?」


…もしかして、いつも土方のセックスが乱暴なのって、そう言う性癖とか趣味なんじゃなくて、単なる焼きもちだった訳か?


つまり、


「俺と付き合いだして、そう言う関係も始まって、それからずっと長い事、一人で勘違いして苦しんでたって訳か。もう、本当、バカだな 土方くんは。お前に抱かれながら他の奴を思った事なんて一度だって、一瞬だって無いっつうの。そもそも、んな余裕なんて俺にあるかよ…。
好きで好きで仕方ない、心底惚れてる男に抱かれてる時によ。こっちだって行為中はいっぱい、いっぱいだっつーの」


「っ…!!?」


あぁ〜あ。言っちゃった。


でもま、いっか。これで土方の不安が少しでも拭えるなら。


「ぎ…ぎ、ぎんっ…銀時っ!」


ぅわっ!!?顔すげー真っ赤じゃん。俺に告って来た時…いや、初エッチの時なみか?


「ヤベぇ…今のは、ヤベぇだろ…何だ?誘ってんのか?襲われたがってんのか?ハッ!!これが誘い受けってやつか!?(ボソボソ」


ん?なんだ?
今、何か言ったか?
声が小さくて聞こえねぇよ。


「銀時っ!!」


「わっ!?な…、なに?」


「抱く!今すぐ抱くっ!!」


「は?はぁああぁぁっ!?ちょっ…待っ……わ、ぁっ…ン」


この後、いつもとは違ってそれはそれは優しく、とろっとろに蕩けさせられるんじゃないかって程、甘く熱く愛撫され、なんかめちゃくちゃ嬉しそうで幸せそうな顔した土方に、深く、そして結局、激しく愛されました。


あれ?作文?



【おしまい】


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