□今宵、晴天なり。
1ページ/2ページ








雨上がりの夜空は、とても綺麗で見とれてしまう。



君も...




月明かりに照らされ、いっそう綺麗になっている。



















*****************************************




『忍...』


「竜。どうしたの??そんな顔して。」


竜の顔は、とても切なそうな顔だった。




『いや...なんでもない』



この時から、気づいてやればよかったのに。




人は...何かに頼らなければ生きられない。

きっと政宗は自分で何とかしようと思っていたのだろう。





『忍。』


「??どうしたの??」


『人を好きになるっていうことは...悲しくないのか??』


「...。うん。悲しいよ。・・・でもね、楽しい。俺様だって今、政宗に恋してるもん。」


『・・・。お前が俺に抱いてる思いが好きなら、俺がお前に抱いてる思いも好きなのかな??』


「さぁ??俺様のこと見て...ドキドキする??」


『・・・。よく...わかんねぇ。』


「そっか・・・。」


『ただ...。ただ、俺はお前がいなければ生きていけない。』


「ありがとう。きっとそれが好きなんだよ。」


『ドキドキ...してるかわからないが??』


「俺様は政宗にとって、どんな人??」


『大切・・・な人。』


「俺様も!!」





政宗のおでこにキスをする。








愛してる。








この長い時を...どうか過ぎないでくれと...





俺様は何度も祈った。












俺様と竜は敵同士。



何より、旦那と竜は宿敵同士だから、敵に恋をした俺と竜はバカだった。





そんな俺様と竜は愛し合っていた。






















*****************************************
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ