□サイゴ。
6ページ/11ページ

(政宗視点)

なんだよ。バレバレじゃねぇか。
そーだよ。テメーに会いにいこーとしたんだよバーカ。








ドクン・・・・







『ッう・・・』



地面に倒れこんだ。吐き気と頭痛が襲ってきた。


続いて右目がズキズキと痛んできた。



「竜・・・???大丈夫か???!!!」


驚いて俺に駆け寄る忍の声が聞こえた。



意識がだんだん遠のいていく。






気づけば俺は自室にいた。
何があったのかわからない。


「竜の旦那・・・。起きた??」


『あぁ。・・・なにがあったんだ??』



「・・・。竜・・・。」


『???なにが・・・あった』


「政宗様...。入ってもよろしいですか??」


『おう。』

スー。


ふすまを開ける音。
小十郎の顔は青ざめていた。


『どうしたよ。小十郎。』


「政宗様・・・。」


『???』

小十郎はただ俺の名前を呼ぶばかり。
俺は心のどこかに変な不安が過った。


その瞬間、忍の顔を見た。




あぁ。そーゆことか。




忍の顔には小十郎と同じ表情があった。


なるほど。これで俺の不安も確定した。



なぜか俺は泣けなかった。


死を目の前にしているというのに...


泣けなかった。



『オイ小十郎。』


「・・・はい??」


我にかえったのか驚いた顔をする小十郎。


『俺はいつ...』


声が出なくなった。恐怖に襲われた。死ぬ。
その、たった2文字が身近に感じ俺は息を荒くした。


「竜???!!!!」


最初に声をかけたのは、、忍だった。


「政宗様??どうなさいました???」


せきが出る。止まらないくらい涙が出る。心臓が破裂しそうなくらい痛い。
もう、、駄目だと思った。


















********************************************
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ