壱
□サイゴ。
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(佐助視点)
竜が起きた時はスゴクほっとした。
一時は死んだのかと思った。
だが、、医者から告げられた言葉に心臓が痛んだ。
もう、長くは生きれない。
長くて1ヵ月。短くて1週間。
残酷だった。人が死ぬのにこんなにも悲しくなるのは初めてだった。
ウソだろ???
なんて何回も言った。だけど...真実だった。
1週間なんて...早いだろ。
オイ神様。何考えてんだよ。
俺様と竜を引き離すためか??
敵同士だからか??
だったら...
なんで竜なんだよ。
なんで...俺様じゃねぇんだよ...。
竜が寝てる間に右目の旦那に
「今日は帰ってくれ。」と言われたから渋々帰った。
右目の旦那はげっそりとした顔をしていた。
一番ツライ竜の次に、右目の旦那がツラそうだった。
今にも泣きだしそうに我慢していた。
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(政宗視点)
目が覚めた時には忍はいなかった。
朝だ・・・
布団をはがし、起き上がるとグラリとめまいがした。
『小十郎・・・』
「政宗様??起きになさったんですか??あまり自室から出てはなりませんよ。」
『小十郎・・・俺、今日は出かける・・・。』
フラフラの体を無理矢理でも起こし、小十郎にいう。
「なりません!!!あなた様は今、体調がよくないでしょう。」
『HAッ...自分の体くれぇ俺がよくわかってんだよ・・・。』
「政宗様!!!!」
『いいから行かせろよ...。もう、わがままなんていわねぇから...。』
「政宗様・・・」
俺が死ぬこと、知ってんだ、、みてぇな顔して。
小十郎よ...。隠し事はなしだって言ったはずだよな・・・。
「わかりました・・・。ですが、早く帰ってくるのですよ??あと、あなたは死なせません。
この小十郎が命に代えても。」
『OK。ありがとよ・・・小十郎。』
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