壱
□群青
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群青色...
水に溶けない不透明な有色。
鮮やかな藍青色
群青色...
俺様はこの色が好きだった。
そして政宗も好きだった。
だから俺様も好きになった。
そして嫌いになった...
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淡い群青の如く、生き生きと誰の束縛にも縛られない竜の姿が奇麗に見える。
政宗が好き。
竜の無邪気な姿が好きだった...
そして俺様の...恋人だった...
そんな竜は...今はいない。
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『しーのーびっ』
「竜!!どーした??」
『今日...ってヒマか??』
「んー??今日??」
『Yes!!』
「うん!!あいてるよ??」
『マジ??Thank you!!』
「いーえ。で、なんかあったの??」
『あ...え...ま、まぁ...いろいろ??』
こんなに動揺する政宗を見るのは初めてだった。
この時からだった...
政宗が俺様に隠しごとをしていたのは...
なにを隠してるのかは、この俺様でも解らない。
恋人だと言うのに...
何を隠してるのかが、まったくわからない。
ただ、最近の政宗は妙におかしい。
『そ、それじゃあ、放課後来るな!!』
「了〜解!!」
【放課後】
『オイ!!忍ー!!』
「竜ー!!」
『ごめん!!まっただろ??』
「ううん。大丈夫だよ。」
『そっかぁ??』
「うん!!それより、今日はどうするの??」
『う、うん...。ちょっと...忍に話がある...』
「??何??」
竜の一言で俺様は何かを察した。
そのことが本当にならない事を祈った。
祈ったのに...
竜は俺様から離れていった...
たった一言...
『今でも...好き』
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