壱
□群青
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俺様達は...自然と話さなくなり、
お互いの顔を見なくなった...
そして...俺様の卒業式
『佐助ぇー!!』
「旦那ぁー」
『卒業おめでとう!!
佐助が卒業したら、某はすごく寂しいでござる...』
「何言ってんの!!家帰れば会えるでしょ(笑)」
『それもそうでござるけど・・・』
『あ!!小十郎殿ー!!』
「・・・あ」
『どうした??佐助??』
「・・・え??あ...な、なんでもない・・・!!」
『そうでござるか??
小十郎殿ー!!こっちでござるー!!』
「あー・・・旦那??」
『ん??』
「俺様...用事あるの思い出したから...
ちょっと行ってくるね??」
『佐助ー??』
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「はぁー。旦那...置いてきちゃった...」
『何で逃げんだよ』
「え...??」
『え??じゃねぇーよ』
「竜・・・」
『よう。久しぶりだな...忍』
「もう随分話してないね」
『あぁ。ホントだな。』
「・・・。今日は、どうしたの??」
『卒業・・・おめでとう。』
「うん。ありがと」
『今日で最後だから...忍に言わなきゃいけないことがあるんだ...』
「うん。なに??」
『俺とお前が別れた日の事...覚えてるか??』
「うん...。今でも消えてないよ。」
『ずっと好きだった。今でも...別れたあの日も。』
「じゃあ...何で??」
『あれしかなかったんだ・・・』
「え??」
『忍には...まだ言ってなかったな...。』
「なに・・・を??」
『俺...外国に行くんだ。』
「え??なにしに??」
『この右目を...治しに行く。』
「右目...って。治んないんじゃ??」
『あぁ。この目は一生治らねぇ。』
「じゃあ・・・??」
『お前と別れる前からだった...。俺の右目が痛みだしたのは。
本当は早いうちに行く予定だった。だけど...忍が卒業するまで...延ばしてもらった。』
「それじゃぁ...何で別れたの??」
『こうするしかなかったんだ。』
「こうするしか・・・なかった・・・??」
『俺のこと...忘れてほしかったから...。』
「何で??なんで竜のこと忘れなきゃならないの??」
『治療の副作用で...俺は俺じゃなくなる可能性があるらしい...。
俺の顔は...変わるかもしれない...。』
「副作用・・・??」
『そんな姿・・・忍に見せたくない・・・。
だから、もう...俺の事は忘れてくれ・・・。』
「なにバカなこと言ってんの??顔が変わったって竜は竜だろ!!
俺は、どんな竜でもずっと好きだから!!
だから・・・忘れろなんて言わなで・・・」
『忍・・・』
『ありがと・・・』
それから俺様達は元に戻り、政宗が外国に旅立った・・・
俺様は何かを思いだした。
恋は群青色
群青
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