□君のいない世界。
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いつだって、どんな時だって君を想っていたい。

それってダメなこと?



俺には君のいない世界なんて、


考えられないよ。



最近、竜に会ってない。

まぁ、敵同士が会ってるなんて変な話だけど。



例えばもし、もしこの世に君が、竜の旦那がいなかったら。


君のいない世界なんて、俺は生きることすら無理だろう。

だってそうでしょ?
俺は竜が好きなんだから。




『佐助、入るがいいか?』


「あぁ、旦那。いいよ」


ふすまをそーとあける旦那。


「どーしたの?旦那」


『…佐助。佐助は、政宗殿の事が…好きなのか?』


旦那が出した言葉にぴくんと心臓が跳ねた。



「…どうしてそー思うの?」


『何故かなど某にもわからないのだが…』


「ははっ、やっぱり旦那にはかなわないなぁ」



『どーいう事だ?佐助』


「なぁ旦那、ちょっと留守用ができちまった。ちょっと行ってくるよ」


『その必要はないぞ』


「え、なんで?」


『いいから、門の前まで行ってみろ』


言われるがままに門の前に行った。


『よう忍。元気にやってたか?』


目の前に竜がいた。会いたくて会いたくてたまらなかった竜。


『てめー俺んとこに全然ツラださねーから俺が来てやったんだよ。感謝くれーすれよ』


「……竜だ」


『HAァ?なに言ってやがる。ったりめーだ』


「…竜、会いたかったよ」

俺は久しぶりの竜に抱きつく。

君の体温が伝わる。



『…んだよ、てめー!は、恥ずかしいじゃねーかよ』


照れる竜はなんだかいつもよりいっそう可愛く見えた。



「…竜、俺様は竜がいないと生きていけない。君がいない世界なんてありえないよ」


『HAッ、なに言ってやがる。俺が死ぬ訳ねぇだろ』


『俺はてめーと一生togetherだぜ。覚えとけ。』



「ははっ!なんだよ一生一緒って。まぁ、竜となら一生なんて短く感じちゃうのかもな。それもいいな」


『笑うなバカ!』



「…好きだよ、竜」



『お、俺も…す、好きだバカ!』



君がいない世界なんてありえない。
だって君はここに存在してるだろ?


俺様は君しか愛さないよ。





君がいない世界。
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