□きらきら
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寒い冬がやってきた。



「蘭丸君〜」


『・・・なんだよ』


「そんなに怖い顔しないでくださいよ」


『・・・別にお前にカンケーねぇじゃん!』


「ふふっ。あー怖い怖い」

『…お前蘭丸をバカにしてんのか!』


「まさか、可愛いなぁと思っただけですよ」


アイツはすぐ蘭丸をバカにしてくる。

この嘘くさい笑いが嫌いだ。



『お前うざいからどっか消えろ!』


「あらあら、今日の蘭丸君はご機嫌斜めなんですね」


『黙れ、蘭丸に話かけるな!』


「ヒドい言われようですね」


『……』


ふん!蘭丸はお前の事、大っ嫌いだ。




だから、



……話しかけないでよ。




「どうしたんですか蘭丸君?ぼーっとして」



『…べ、別になんでもない!』


「そうですか?」


『そ、そうだよ!』


「そうだ、私の部屋に金平糖があるんですが、食べにきませんか?」


『こ、金平糖?!』



…うっ、たべたい



だ、だけど…

ヤツの部屋に入ったら、なにされるかわかんない




「いっぱいあるんで、ね」

ふふっと奇妙な笑みを浮かべながら、じりじりと迫ってくる。


『ら、蘭丸は…金平糖なんて、いら…』


「ホントは欲しいのでわ?」


光秀は顔を近づけ、そっと頬を指でなぞりあげてきた。


『い、いらない!』


「…そうですか。それは仕方ありません…でわ私1人で食べることにします」


いちど蘭丸に微笑んで、自室に戻っていく。



『ま、待て!』


「はい?」


『…ど、どうしてもって言うなら…い、いってやるよ!』


「ん〜どうしても来て欲しいわけではありませんのでね」



……うっ

さっきまで、来い来い言ってたくせに。


…でも最近、信長様が金平糖下さらないから


金平糖食べたいなぁ。


『あ、あのさ…こ、金平糖』


「はい?」


『…食べたい、から…いく』


「ふふっ。よろこんで」


光秀は壁に手をつき、いきなりキスをしてきた。


抵抗できないほど、強くキスをしてきた。








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