最強チーム編
□君が笑ってくれるなら
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「…んじゃ、明日は練習前に公園でな」
「了解ッス」
「自分の用意するもの忘れるなよ」
「任せとき!」
1月13日の練習の休憩中、桜乃が御手洗いから帰ってくるとなにやらこそこそと話している切原、リョーマ、金太郎の三人。
桜乃はなんだろう?と思って声をかける。
「皆、何のお話してるの?」
「「「!!!」」」
とたんにビクッと肩を跳ねさせて、口を閉じる三人。桜乃はそんなおかしい態度をとる三人がますます気になる。
「どうしたの?」
「あ、いやー、なんでもないぜ!」
「…気にしなくていーから」
「せや!せやで竜崎!」
明らかに様子が変な三人。
ただ、気にするなと言われてしまえば桜乃はそれに従わざるをえなかった。
「う、うん。わかった…」
(私には言えないこと…なのかな)
何週間も一緒に練習を続けてきて仲良くなったつもりだったが、やはり踏み込めない部分もあるだろう。
(仕方ないけど…、ちょっぴり淋しい…かも)
まさか三人の内緒の相談が自分のこととは思っていない桜乃は、少しだけ淋しい気持ちになっていた。
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