頂き物
□Dear Girl
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Dear Girl,
「はあ…」
「どうかした?桜乃」
青春学園中等部1年の竜崎桜乃はため息をついていた。そんな彼女の様子を見て不思議に思った親友の小坂田朋香は尋ねた
「あ、あのね…ブン太さんの事なんだけど…」
「丸井さん?丸井さんと喧嘩したの?」
彼女達の会話から出てるのは丸井ブン太。テニスの強豪校、立海大学附属中学三年でテニス部レギュラーの丸井ブン太である。
「ううん、喧嘩はしてないよ」
「じゃあ、どうしてため息ついていたの?」
「うーん、最近ブン太さん、おかしいの」
「おかしい?」
「最近どこかそわそわしてて…何が良いか悩んでるみたい…。どうしたんですか?って聞いても秘密だって」
「!」
「前に街で同じ学校の女子生徒さん達と一緒に女の子が好きそうなお店に入っていったのを見たって話聞いたの…」
「!それは…」
「それでため息をついていたの」
「じゃあ、直接本人に聞いてみたら?」
「え?」
「気になるなら本人に聞くべきよ。」
「トモちゃん…」
「桜乃、あんたの方が良く知ってるでしょ?丸井さんがどういう人か」
「う、うん…」
「悩んでたってしょうがないわよ」