□誕生日の夜に
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※未来設定・裏描写あり
苦手な方はお気をつけください。




一月の半ば、冬が一番寒くなるころ。
俺の最愛の人は、この世に生まれてきてくれた。


「ゆ、きむらさ…っ、も、もう私…」

「もう少しだから…我慢ね」

「やあっ…」



焦れたように体をよじる彼女の中を、わざと一番いいところを外して突く。
もう限界というような、桜乃の切なげな声が部屋に響いた。

1月13日の夕方、俺は恋人である桜乃を青学の大学まで迎えに行った。
そのあと一緒に夕食を食べて、俺は彼女を予約していたホテルに連れてきた。
今日は泊まれる用意をしておいて欲しいと伝えておいたんだ。
…日を越える瞬間、一緒にいたかったから。

時計の針が時を刻んでいく。
もう少しで――…


「お誕生日おめでとう、桜乃。…愛してるよ」

「あっ…――!」


0時になったのを確認してからそう伝えて、俺は彼女の一番いいところを突き上げると、ずっと我慢させていたせいか桜乃はその瞬間に達していた。
激しく吐息を漏らしている彼女の唇に唇を寄せて、深く口付ける。


「んっ…幸村さ…」

「…ふふ。20歳になる瞬間の桜乃、可愛かったよ」

「…! も、もう幸村さんっ」


桜乃は顔を真っ赤にして、怒ったようにふいと顔を逸らした。
そんな仕草も可愛らしくて体が疼く。
この状況でそんな仕草は、俺を煽るだけなのに。
俺が腰の動きを再開させると、桜乃はビクッと身体をはねさせて再びかわいい声を漏らし始めた。


「あっ…あっ!」

「…いっぱい我慢させた分、たくさん気持ちよくさせてあげるからね」

「! そっ…!! あ!やぁ…っ」


さらに腰の動きを激しくさせると、桜乃は絶え間なく可愛い声で喘ぎながら俺にしがみついた。
…我慢していたのは、桜乃だけじゃない。
かわいい桜乃をずっと見ていて、俺もかなり限界だった。


「…好きだよ、桜乃…これからもずっと…」

「わ、私も…!ああぁ…っ」


最愛の恋人の誕生日に、俺は彼女を全身で感じて…全身で愛を捧ぐ。
なんて幸せなんだろう…と実感しながら、俺たちは甘い夜を過ごしていた。


【誕生日の夜に】
(忘れられない、夜にしよう)


end

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