短編

□今日、そして何年先も
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1月14日。
この日は、あいつにとって1年に1度の特別な日。そしてそれは、今年から俺にとって、とても大切な日でもある。


授業中、そっと机の中の大事なものを手にとって確かめる。
付き合ってから初めての、竜崎の誕生日。

当然、女子にプレゼントなんてあげるのは初めてで、選ぶのには、時間がかかった。

アクセサリー売り場で、恥ずかしいのを我慢しながら迷いに迷って選んだ桜のチャームがついたブレスレット。
きっと、竜崎に似合うと思う。


……喜ぶといいな。


俺はあいつの喜ぶ顔を想像した。

いつ渡そうか。

早く渡したい。

早く竜崎の笑顔がみたい。


早く、会いたい。

…同じ学校内にいるのだから、すぐに会えるけど。
クラスが違うだけ。
二年になったら同じクラスになりたい。

やっともうすぐで、4時限目が終わる。
昼休み、竜崎のクラスに会いに行こう。
人前だと、周りがうるさいだろうから(特に小坂田)、屋上にでも誘って、
二人きりになったら渡そう。

おめでとう、の言葉と一緒に。

授業は残り10分。

当然、先生の話なんか頭に入っていなかった。



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