教頭先生に・・・あげたい。
そんな突拍子もないことを急に思いついて、自分でもびっくりした。
・・・教頭先生!?
試しに、教頭先生の顔を想像してみる。
眉間に皺を寄せて、怖い顔の教頭先生。
腕組みをしながら、大抵は厳しいことを言ってるイメージ。
・・・でも、私・・・なんとなく分かるんだよね。
あの厳しさは、愛情の裏返し。
私たち生徒のことを思ってくれてるからこそ、憎まれ役を買ってでも厳しい態度を貫いてる。
だって・・・この間、見ちゃった。
教頭先生が、すごく優しい顔で花壇の花を眺めてるの。
それに、もし教頭先生がいなかったら・・・この学校、どうなってるかな。
誰か他の先生が代わりになる?
ううん、多分無理だし・・・そんなはね学、想像できない。
あれこれ考えているうちに、私の考えはまとまったらしい。
よし・・・教頭先生に、チョコを渡すぞっ!!
先生、一体どんな顔するんだろう。
びっくりする?
それとも、照れちゃう?
なんか、想像したら楽しくなってきた!
まずは、遊くんに情報収集お願いしなくちゃ!
・・・びっくりするだろうな、遊くん。
でも、もう決めちゃったんだもん。
教頭先生・・・覚悟してねっ!
とびっきりの手作りチョコ、お届けしちゃうんだから!!
END