NOVEL
□馬鹿でも風邪をひく
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「粥つくったから食えよ」
「あ゙〜、食いたくない・・・」
銀時は朝から熱をだしていた。今日は珍しく依頼が入っていたので神楽と新八だけで行ってもらうことにした。
「無理してでも食わなきゃ治んねーぞ。」
病人1人を万事屋に残しとくのはかわいそうという神楽が勝手に土方に電話し、非番をもらった私服の土方に看病してもらっている。
「ゴホッじゃあ土方、食わして?」
「・・・・しょうがねぇなァ」
土方は銀時の布団の隣に胡座をかき、スプーンで出来立てのお粥すくって銀時の口に運んだ。
「あ〜ん・・ゴホッゴホ!!」
「おい、大丈夫か!?」
涙目になりながら咳込む銀時の背中をさすってやる。
「おまっ!お粥熱すぎ!!ふーって冷ましてからちょうだい」
いつも以上に我が儘な銀時だが病人ということもあり土方はなにも言わなかった。
フー、フーと息を吹き掛けある程度冷めたお粥を銀時に食べさせる。
「あ〜ん。」
「いちいちあ〜んって言う必要あんのか?」
食べさせる度に「あ〜ん」と言う銀時を笑う土方。
「なんだよ、わりィかよ。コホッ・・・」
つっこまれた銀時は頬を赤らめ憎まれ口をたたく。
「いや?可愛いけど?」
「なっ!?」
そんな銀時を可愛いと思った土方は笑みを浮かべながら言う。
銀時は突然そんなことを言われ耳まで真っ赤だ。