NOVEL

□My Doll
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もう一週間もココにいる
腹も減った…もう3日も食ってない


ここ夜の歌舞伎町の裏路地に座り込むようにして身を投げ出している銀髪の男。


名前は坂田銀時。
これでもホストだった。でもクビにされ、家も追い出されてこんな状況にある。

俺、死ぬのかな…
一生このままだったらどうしよう


銀時は身も心も疲れきって、眠りにつこうとしたその時


「オイ、大丈夫か?」


男が声をかけてきた。
ボロボロになって目をつぶっていたので心配して声をかけたみたいだ。


「生きてるか?」

「……死んでるよ」

「なんだ、本当に死んでるかと思ったぜ」


男はしゃがんで俺と同じ目線になる。


チッ見物なら他あたりなと思ったが声に出す気力もない。


「お前、そんなにボロボロでいつからココにいるんだよ?」

「……一週間前」


なにこんな奴なんかに答えてるんだ俺は…もうシカトしよう


「家は?ねぇのか?」

「………」

「オイ聞いてんのか?」

「………」


銀時がシカトしても男はしきりに話し掛けてくる。


うっせーなぁ…どっか行けよ俺は疲れてるんだよ


「なあ答えろよ」

「………」


銀時がどうやって男をあしらうか考えてると

グーー…

あ、腹なっちまった。こんな奴の前で最悪だ…


「ちょっとこいよ」


男がいきなり俺の腕を掴んで立たせた。
そして早足で歩きだす。


「ちょ!どこ行くんだよ!?」

黙々と歩くこと15分。
でかいマンションの前についた


「お前、行くとこないんだろ?俺ん家こいよ」

「え…いいのか…?」


驚く銀時、正直かなり助かる。


「俺の名前は土方十四郎だ」

そう言ってマンションの中に入る。綺麗なマンションだ


ロックを解除してエレベーターに乗る。また少し歩くと903と書かれた部屋の前で止まる。


どうやらついたようだ。
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