AKAITOだらけのボカロ一家

□徒然ログ
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長男の暴走

※長男がアホの子になってます。

カイトは、ツンデレ。
バカイトは、デレデレ。
なら俺は?
……という非常にくだらないことを考えた自分に自分で嫌気が差しました。激しく自己嫌悪です。
どうでもいいです。心底どうでもいいです。世界で一番とまでは言いませんが、上位に食い込むくらいにはどうでもいいことです。
「……マスター」
「んー?」
「俺はなんですか?」
「……………。……ん?人生相談?」
「違います」
心底どうでもいいはずなのに、俺はこの変態マスターに聞いてどうするつもりだったのでしょう。
しかも詳しく言うのが嫌だったので端折ると、盛大に勘違いされました。俺は一体何をしているんでしょう。また自己嫌悪です。
「どゆこと?」
「ええとですね……俺の属性?って言うんですか?」
「属性……そりゃやっぱアイス属性じゃねーの?」
「違います」
また伝わりませんでした。凄く恥ずかしいんですけど。なんでこんなに恥ずかしいんですか。訳が分かりません。
「属性ねぇ……あ、そっか。こおりタイプ!」
「違います」
なんでポ○モン風なんですか。
「むー?じゃあなんだと言うんだ。ワケわからんぞ」
実は俺にもよく分かってないんです。と言いたいです。しかしそうすると話が一向に進まないので、俺は分かりやすい例はないかと考えました。
「……例えばですね」
「うん」
「マスターは変態で鬼畜ですよね」
「うん……うん?」
あ、ヤバイです。マスターの眉間にしわが。例えにマスター自身を出したのがいけませんでした。
「喧嘩売ってんのか?」
「いえそんなまさか。属性の話ですよ」
「……あー。……あー……やっぱ喧嘩売ってんだろ」
「違いますよ」
マスターに喧嘩を売るなんてそんな、VOCALOIDにあるまじきことですよ。あり得ません。全くマスターは被害妄想が激しいんですから。
「なんだ、つまりあれか?お前はそういうのに例えると何属性ってことか?」
「はい」
ああ良かった。いや良かったのか分かりませんが、とりあえず通じました。
「えーと……そうだな」
マスターは俺をじっと見つめつつ、しばらく考えていました。待つこと数秒、マスターは膝を打ってにっこりと笑いました。
「おーし分かった。ぴったりなのを思いついたぞ」
「おー」
ぴったりですか。マスターがそう言うからには、それはさぞかし俺に相応しいものなんでしょう。多分。
良かった、これで中々頭から離れない、心底どうでもいい思いつきから解放されます。どうでもいいことなのに、つい考えてしまうんですよ。何故か。いや良かった良かった。
「お前の属性はー……」
「……………」
そのみの溜め要りませんから、早く言ってください。引っ張るようなことでもないでしょう。
精一杯溜めきった後、マスターは俺を指差してまるで決め台詞のように言い放ちました。
「フリーダムだ」
「……………は?」
は?フリーダム?
「食べたいときにアイスを奪い、歌いたいときは歌い続け、暇なときはひたすら本を読み続ける。ここまで自由な奴にフリーダム以外に相応しい属性があるだろうか。いやない」
「マスター、喧嘩売ってますか?」
「なんのことかなー?」
忘れてました。そういえばマスターは根に持つ性格でした。明らかにさっき俺に言われたことを気にしていますね。自覚まであるんですから、認めたらいいと思うんですが。
そういうわけにもいかないんでしょうか。
「やーいフリーダム」
「ガキですか。もういいです」
そもそも俺の考えてたこと自体色々間違ってたんですから、もういいです。どうでもいいです。
っていうか俺は何であんなことを考えたんでしょう。謎です。
「やーい、やーい」
「……………はぁ」
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