@KAITOだらけのボカロ一家

□KAITOだらけのボカロ一家・その12
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KAITOだらけのボカロ一家・その12

こんにちはー!三男カイトです!
実は今日、毛ちゃんさんちに遊びに来ています!この間ミクたちの歌を聴いたらもうなんだかたまらなくなって来ちゃいました!今からミクたちと一緒にレッスンさせてもらうんですよ!嬉しいです!
「おー。よく来たな」
「カイトさーん!いらっしゃいませー!」
「お邪魔しまーす!」
マスターと兄ちゃんは行きたくない、って言って来てくれなかったし、兄さんは相変わらず忙しくて来れなかったので、一人で来てます!ちょっと寂しいけど仕方ないですよね。それに、ミクたちがいるから大丈夫です!
「あれー?皆来なかったのー?」
ミクが首を傾げて聞いてくるので事情を話すと、毛ちゃんさんは仕方ねぇなぁ、と笑ってました。マスターと毛ちゃんさんはとっても仲良しなので、マスターが言いたいことは多分分かってくれると思います。
「カイトさん、あそぼー!」
「うん!」
ミクに腕を掴まれて、部屋の中へと誘われます。毛ちゃんさんがそんなオレたちを見て優しそうに笑ってました。
「何して遊ぶ?」
「んっとね、じゃあかくれんぼしよ!」
「わかった!」
じゃーんけんぽん、としたところで、めーちゃんに頭をすぱーんと叩かれました。い、いたい…
「アンタたちねぇ…特にカイト!アンタ見た目大人なんだからもうちょっと大人っぽくしなさいよ!ほら!とりあえず座ってお茶でも飲みなさい!」
「は、はーい!」
怒られたのかと思ったら、めーちゃんはお茶の用意をしてくれていたみたいでした。湯気をたてるお茶は暖かくて美味しそうです。
あ、そういえば思い出しました。兄さんから遊びに行ったらそそーのないようにしなさいって。そそーって何のことかよく分からないけど、多分いけないことはしちゃダメってことだと思います。かくれんぼはしちゃダメなことみたいなので、反省します。
「はふー…このお茶おいしーねー」
「メイコねーさんのお茶は美味しいんだよー」
ミクと二人、こたつに並んで入ってお茶を飲みます。これがよくマスターの言う沁みるー!ってやつなのでしょうか。なんだかとってもいい感じです。
「ミカン食べますか?」
「あ、ありがとうございます!」
向かいに座るカイトがミカンをくれました。ちんまりとして甘そうで美味しそうです。冬にコタツでミカンはていばんと言うらしいですよ!ていばんをしっかり押さえてる毛ちゃんさんは素敵だと思います。うちにもコタツないかなぁ…。今度マスターに言ってみます。
「んまいですー!」
「よかった」
微笑むカイトはちょっと兄さんに似てると思います。同じカイトだから似てる、とかおかしいとは思いますけど、兄ちゃんと兄さんを見てると同じカイトとは思えないほど似ていないので、そう思っちゃいます。
「カイトは歌のレッスンしに来たんでしょ?何で来て早々かくれんぼなのよ。目的忘れすぎじゃない」
「あう、ごめんなさい」
叱られてしまいました。しょんぼりすると、毛ちゃんさんが笑ってオレとミクの頭を撫でてくれました。
「まあそう言うなよ。子供は風の子ってな。遊ぶのはいいことだぞー」
「マスターは甘いんだから。カイトもなんか言ってやってよ」
「え…、ミクたちが楽しいなら、いいんじゃないかな?」
「アンタまでそんなこと言って」
めーちゃんが肩をすくめて呆れてます。ミクと顔を見合わせて、思わず笑ってしまいました。
「ちょ、なによ。なんで笑うの」
「メイコねーさん、お母さんみたい」
「おかーさんみたい」
「は!?ちょ、聞き捨てなんないわ。アンタたちみたいなデカイ子供産んだ覚えはない!」
「おかあさーん」
「めーちゃんママー」
「こらっ!怒るわよ!?」
手を振り上げるめーちゃんから、ミクと一緒に逃げます。カイトと毛ちゃんさんが笑ってます。
なんだかとっても、いい感じだと思います。
毛ちゃんさんちは、楽しいところです。
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