怪盗クイーン
□ひな人形と金太郎
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「明かりをつけましょ!
ボンっボリに〜♪」
「日本から取り寄せたんですか…」
ジョーカーは目の前の人形を見て呆れていた
「もちろん!
ひな祭りは日本の文化だからね〜」
ウキウキした表情のクイーン
「お雛さまとお内裏さまと三人官女と右大臣とそれから金太郎に…」
金太郎を見てジョーカーは疑問が芽生えた
「このキンタロウも一緒に飾るんですか…?」
「金太郎は鬼や熊より強いらしい
お雛さまとお内裏さまの用心棒なんだよ」
クイーンは誇らしげに語った
[違いますよ]
冷たくRDが言った
「何かおかしいとは思った」
とジョーカー
[金太郎とひな祭りは関係ありません
金太郎は5月5日の端午の節句には飾られます]
「嘘〜
お師匠さまは金太郎 とお雛さまは一緒に 飾るんだって…」
「皇帝にだまされたんじゃないですか」
[いたずら好きですからね!皇帝も]
(…あなたと同じで)と言う言葉をどうにかRDは飲み込んだ
クイーンはうなだれるしかなかった
「くそ〜!!お師匠さまのバカぁ−」
−その頃中国の山奥
「…くっしゅん」
「ジジイ、大丈夫か」
「誰かに噂されてるな…」
皇帝はいちごがたくさん乗ったひし形のケーキを食べていた
棚にはひな人形が飾ってある
「ったく給料くらい欲しいぜ」
ケーキを作らせられたヤウズは文句を言う
「ここに居られるだけありがたいと思え」
皇帝はいちごをほおばった
「そういや3月3日はひな人形と金太郎を飾るようなかわいいヤツがいたっけ〜」
騙した張本人は満面の笑みを浮かべた
「俺の言うこと真に受けるんだからなー♪」
(誰のことだ…?)
話の糸口がさっぱり掴めないヤウズだった