戦国BASARA

□勝手な奴
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「4Pを読んでもらえますか?」
「はい!謙信先生っ」

声を聞けるたびうれしくなる
国語の謙信先生はいつも笑顔で紳士的で素敵な人
クラスの男子とは天と地の差だ

「よ、かすが」
休み時間に話しかけてくるのは
猿飛佐助

幼稚園から一緒で家も近いまぁ、幼なじみ
「何の用だ」
「つれないな〜
そんなに怖くちゃ男寄って来ないぞ」
「私は謙信先生以外に興味はないの」
「また先生かよ…
じゃ、国語のノート貸してくれ〜」
言ってるそばからあいつはノートを取った

「いつも許可なく借りてって!」

本当に勝手な奴

**********
「かーすが!」
帰り際にノートを手渡して来る
「あれ?もう帰るの」
「まだだ。ちょっと用があってな」
「謙信先生に渡すのか」

「ち、違う!」
笑ってる佐助を後に残して走ってしまった

結局バレバレか
そう今日はバレンタインだ
唯一私の片思いを知るのはあいつだけ

「わっ」
走ったはずみで転んでしまった

ひざが痛む
「痛いっ」
「たく…しょうがねえな。姫は」

差し出された手
何でなのか
それが温かい気がする
「姫とか言うな!私はそこまで女々しくない」
「本当にお前って奴は…気づいてないんだな」
「は?」
「俺、部活行くな」
佐助は背を向けて歩いて行った

私はしばらくボーッとその姿を見ていた

何なんだ、あいつ

その後、
持っていたチョコがなくなってるのに気づく
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