長編
□汚れし蒼天
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......
正史を大きく逸脱した世界があった
死す者が死なず死なぬ者が死んだ
蒼天の青玉のマイスターオトメ「アリカ・ユメミヤ」もその一人だった
かの者は死んだ
かつての仲間の裏切りで
アリカ二十五の時それは起こった
ヴィントブルーム王国と他全勢力との戦いが...
この戦いは必然的に起こった
発端はマシロ女王の二人のオトメだった
最強のオトメ「レナ・セイヤーズ」の遺児「アリカ・ユメミヤ」
惑星エアル全土を恐怖で染めた漆黒の金剛石のマイスターオトメ「ニナ・ウォン」
この二人の力は他を大きく圧倒した
ガルデローベ卒業後から二人の成長は凄まじかった
アリカ・ユメミヤはレナ・セイヤーズの技術を十全の状態で身に付け
ニナ・ウォンは海神の翠玉を完全に自分の物にした
しかしそれがいけなかった
各国首脳がヴィントブルームを危険視し始めた
強大な力が一カ所に集まった状態を危険と判断した
そしてそれは戦争へと発展した
アリカ・ユメミヤとニナ・ウォンはヴィントブルームを守るために戦った
戦争は互角だった
数の諸国と質のヴィントブルーム
戦争はこのまま終わらないのかと思われたその時
ガルデローベは連合軍として参戦した
数日前まで中立を続けていたガルデローベが敵として参戦したことには理由があった
連合軍はガルデローベを脅迫した
「参戦せねば敵と見なす」と...
仕方なかった
その時ガルデローベに五柱以外に有力なオトメが存在しなかった
ガルデローベが己が身を守るためにはかつての仲間と戦うしかなかった
その後は戦線はヴィントブルームの劣勢で進んでいった
ガルデローベの参入後
約半年たった頃ヴィントブルームは連合軍の別働隊によって殲滅された
女子供関係なく惨殺された
マシロ女王は民の助けがあってギリギリ逃げ出した
マシロ女王
蒼天の青玉のマイスターオトメ「アリカ・ユメミヤ」
海神の翠玉のマイスターオトメ「ニナ・ウォン」
三人となっても戦った
自国の報復のために
しかし強大な力も数の暴力の前には無力だった
連合のオトメも多く散った
その中にはアカネ・ソワール、シズル・ヴィオーラ、マリア・グレイスバート他有力なオトメがいた
ヴィントブルームの最後は壮絶だった
全てのオトメを巻き込むハルモニウムの攻撃だった
攻撃の瞬間マシロ女王は笑っていたという
こうしてエアル全土を巻き込んだ戦いが終結した
ヴィントブルーム及びガルデローベの消滅を代償として...