長編
□ゼロの使い魔 愛
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入学式から大分経ったある昼下がりのことだった...。
「決闘だ!!」
ギーシュが難癖を付けてきたのは...。ただ、二股を注意しただけなのに...。
「断る!!」
「おいっ!」
何で私がそんなことをやらなくてはいけないのか分からなかった。あんな下等生物の言うことにいちいち反応してたらきりが無い。
「貴様、負けるのが怖いのか?」
戯言を...。
「何で俺が貴様如きと戦わなくてはいけない」
「なんだと!!!!」
「俺はスクエア、貴様はドット。時間の無駄だ」
「くっ」
そう、私はスクエアになった。妹達を守るために...。あのような雑魚と決闘など時間の無駄以外の何者でも無い。
「だが...」
「それになんだ。決闘の理由が二股を注意されたからなどと、人を馬鹿にしてるのか!!!」
「うっ」
ルイズも強くなった。爆発の威力が上がったような気がする。一度の爆発で半径五十メールの森が消え去ったのはいい思い出だ...。
「そんなことで決闘をするなどと貴族の名を汚すな!!」
「はい」
落ち込んでいるようだ。ちょっと言い過ぎかもしれないが、ギーシュのためにもならないしな...。
「ギーシュ、貴族とは何だ?」
「えっ!」
「私は思う。貴族とは民の守護者であるべきだと」
「!!」
「私が言うのも何だが、愛するべき女を早く決めるべきだと思うぞ!あまり浮気が過ぎると全てを失うぞ」
いいたいことは言った。もういいだろう。
「ルシア、ありがとう」
改めて感謝されると嬉しいものだ。
「あぁ」
あのようなことを言ったが、私も早く決めるべきか...。