短文
□王子の憂鬱
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「暇ー」
「ミーもです」
今日は俺とフラン以外任務で居ない。
だから、このアジトには二人きり。
「なー、何かしよーぜ?」
「・・何するんですか?」
ソファーで雑誌を読んでいたフランの視線が俺に向く。
「楽しいこと♪」
そう言ってフランを押し倒す。
「セ・・センパイ?」
「俺がフラン好きなの知ってるでしょ?」
そう言えば、フランは顔を赤くしてこくりと頷く。
「じゃー、ミーがセンパイ好きなのも知ってますか?」
「知ってる!知ってる1俺のかっこいい所に惚れたんだろ?」
自信満々に言うと、フランは笑いながら首を振る。
次の瞬間フランはくるりと身体を回転し、逆に俺を押し倒す体勢になった。
予想外の体勢に困惑する。
「ミーが好きな理由は・・可愛い所ですよー」
はぁ?
王子が可愛い?
「本当センパイ可愛くて、いつも襲いたくなっちゃうんですけどー」
フランは微笑むと俺の項をペロっと舐める。
びくっと震える俺を楽しむように、甘噛みしてきた。
「なっ・・やめ」
精一杯押すがビクともしない。
俺と同じ位細いのに何て力だ
そーいえば、よく俺のナイフポキポキ折ってるっけ?
「抵抗しても無駄ですよー」
と耳元に低い声で言われる。
背中がゾクゾクする。
調子に乗った蛙は、俺の服を捲り上げてピンクの突起を触る。
その感触に俺の性器が反応する。
「センパイ勃ってますよー?」
「・・るせー、変態糞蛙」
そう言うしかなかった。
俺の計画が全部水の泡。
まさか俺が受けになるなんて思いもしなかった。
だってドS王子が受けとか・・なくね?
だが、何故か蛙のテクは上手かったし、俺は完全に翻弄されてしまった。
「センパイ、可愛いですよー」
いつの間にか俺達は繫がっていて、視いっぱいにフランの顔。
その顔がやけにエロくて、優しくて。
「センパイ、大好きです」
と口付けされれば満足だった。
俺の憂鬱は蛙が晴らした。