短文
□drunk prince(酩酊王子)
1ページ/2ページ
「フラン居るかぁぁ?」
ミーはベッドで雑誌を開いてると、煩い鮫隊長が入ってきた。
「・・勝手に入らないで下さいー」
不機嫌そうな顔でベッドから降りる。
そこには、ベルセンパイを担いだスクアーロが立っていた。
「ふーらぁん」
ベルセンパイは呂律の回らない口調でミーに手を振る。
その顔は赤く染まっていた。
「・・・あのー」
「コイツ酔ってるから気を付けろよぉ!」
つかつかとベッドまで運び、ベルを横にさせる。
「ミーにどうしろと言うんですかー?」
「知らねぇ!!コイツがお前んとこに行きたいっ言ったから連れてきたんだぁぁ!」
センパイがミーのところに?
少し面白くなったミーは引き取ることにした。
「センパーイ、何か欲しいものありますかー?」
「んー・・ケーキぃ」
まだ食う気か?この堕王子は・・
「取り敢えずー水持ってきますねー」
堕王子は無視して水を持ってくる。
「みずぅー?・・やだ」
ふいっと顔を背ける。
その子供っぽい仕草が可愛いくて、苛めたくなる。
「セーンパイ♪飲まないと襲っちゃいますよー?」
そう言いながら、胸の所まで服をたくし上げる。
「やめっ・・おえー」
「ちょ!吐くならトイレ行ってください!ミーのベッドでは・・」
「・・おさまった」
ふぅー・・焦ったー
「飲むからぁ・・ちょーらい」
上擦った声でコップを求める。
あーもう可愛すぎですー
もうミーは止められませんよ?
じっくり苛めてあげます!
初めに考えついた意地悪。
「飲ませてあげますー」
「へ・・?」
ミーはコップの水を口に含む。
「な・・っんん」
そのままベルセンパイの口に流し込む。
「・・ばっかじゃれーの?」
かなり怒ってる様子だが、今のセンパイなんて怖くありません。
「まだまだですよー?今夜は寝かせません」
「・・好きにしろ」
夜はまだ始まったばかり。